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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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魂萌え!*桐野夏生

img20050821.jpg夫の急死後、次々と露見する彼の抱えていた秘密の生活。世間という荒波を漂流する主婦、敏子。60歳を前にして敏子の生きるべき道は?ささやかな 『日常』 を送ってきたはずの主婦に突然降りかかる、人生の分岐点。2004年 『毎日新聞』 連載小説の単行本化。

言うまでもなく、鬼才桐野夏生の渾身作です。必読です。

敏子は自分は幸せだったのか。夫の死に際して改めて自分の人生を問い直す。夫が自宅の風呂場で突然死し、その辛い現実に直面している中怒涛のように敏子を襲う、周囲の人々の悪意。家を離れていた子どもたちの勝手な言い分、全く知らなかった長年に渡る愛人の存在、全てが敏子にとっては初めて直面する、しかもたった一人で立ち向かわなくてはならない 『悪意』 である。

私も人の 『悪意』 にすごく弱い。八方美人というせいもあるけど、この頃は特に人を見る目がないんじゃないかと落ち込むこともある。義父母はよく冗談か叱責か、私のことを 『世間知らず』 と言うけれど、この頃本当に自分は世間知らずかもしれないと時々思います。

評価:(満点満点!)
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スターウォーズ エピソード3

SW3_02.jpgタイトルロールを見ながらスターウォーズのテーマを全身で聴き、まず思ってしまった。 『ついに終わった。』 観る前から終わった、と思う映画なんてコレしかないでしょう、恐らく(笑)。

というわけでついにスターウォーズシリーズ完結。エピソード2(以下EP2)があまりにもお粗末だったので、全ての予算をこのEP3につぎ込んだんでしょうねぇ?と半ば脅迫的に観始める。うんうん、まぁまぁかな。

内容はともあれ、ファンにとってはこの新3部作が作成される、という事実だけで満足し切っている部分もあります。もう封切さえされればOK、かのような。なので純粋な感想は書けないとは思いますが、書いてみます。

と今回も前置きが長いっ。
何と言ってもアナキンがダークサイドへ落ち行く様が非常に嘆かわしく、痛々しい。それを見守る周囲の人々もなすすべもなく、というところも痛々しい。特にパドメ(アミダラ)は妊娠したせいか、やたらに気弱になってしまい、これがEP2で怪物と果敢に戦っていたあのパドメと同一人物か?と思ってしまうほど、パドメはやたら精神不安定。まぁ妊娠中は誰でもそうですけど…。

評価:(もう続きはないのか…残念)

とまとさんにきをつけて*五味太郎

img20050821.jpgとまとさんがやってきますよ、気をつけて…。『とまとさんかわいい!』 って言ってくれないと泣いちゃうよ!でもすぐ泣きやむのよ。泣きやむのもできるし、なんでもできるのよ。いろんなことができるとまとさんの七変化。 何が何だか分からないとまとさんですが、不思議と五味太郎の絵と言葉のマジックに引き込まれてしまいます。

きをつけてシリーズは全部で3冊あるのですが、図書館から借りてきて第2王子が一番気に入ったのがこの 『とまとさん』 。何だかかわいいとまとさんなのですが、いきなり 『かわいいと言え!』 とか 『泣いちゃうよ!』 とか、脅し文句ばかり並べているかと思えば、顔を七変化させたり、こちらをびっくりさせた上に突然 『ねむくなったから帰る』 とか言う。

何がなんだか分からないのですが、そこは五味太郎の絵。かわいいので許しちゃいます。みたいな本です。でも確かにシリーズでは私も一番面白いと思う。理屈抜きで楽しめる、かわいい絵本です。

それにしても何で 『気をつけて』 なんだろう…おっと考えちゃいけないんだった(笑)。

評価:(第2王子評)

ふしぎな図書館*村上春樹

img20050821.jpg図書館へ調べ物に行くと、地下の閲覧室へ通された。そこには 『羊男』 が待っていた。迷路のように入り組んだ、牢屋のような閲覧室から僕は脱出できるのだろうか?村上春樹と佐々木マキが贈る大人のためのストーリー。『トレフル』 1982年連載 『図書館奇譚』 の改題改稿。

村上春樹ファンのために描かれた、大人のための絵本。佐々木マキ好きの私も結構楽しめました。

母が春樹ファンだと最近知り、全く春樹を読んでいない私に母は絶句。 『ノルウェイの森も読んでないの?』 と言われました…すみません。ということで羊男も知らないのですが、この本は見てみました。

一言で言うと何が何だか分からない、というところでしょうか。でも村上春樹は図書館が好きだそうです。この本でも図書館の地下に牢屋があるという設定。 『海辺のカフカ』 でも図書館が出てくるというし、図書館は彼にとって特別な場所なのでしょう。

村上春樹、読んでみますか。とりあえず40歳までには全書読破を目指し、ガンバリマス。

評価:(5つ満点)

3歳の誕生日

img20050821.jpgトミカ峠やまみちドライブ
第2王子はついに、3歳になりました。
3歳。もう赤ちゃんじゃありませんよ。かなり丈夫にもなり、風邪かな?と思っても1日位ですぐよくなるようになりました。ああ丈夫な王子達で良かった…。

●ミニカー大好き
最近トミカ(ミニカー)にハマっている王子。第1王子のお古のおもちゃでこれまでずっとごまかしてきましたが、初めてこんな大がかりなものを買ってみました。電池を入れてスイッチを入れるとベルトコンベアに乗ってトミカが上へと送られ、じゃんじゃん坂を下りてきます。で、また登っていきます。永遠に繰り返しています。第2王子はご満悦です。

組立及びシール貼りは第1王子がやってくれました。助かるわぁ。シール貼りと言えば小学一年生入学前の算数セットのシール貼り、完璧主義の私はほぼ一週間かけてビシッと曲がらず小さなお名前シールをおはじきやら数え棒やらにピンセットで貼っていったっけ。

うちと同じく7つ違いのお子さんがいる友人は、下の子が第1王子と同じ学年なのですが、算数セットのシール貼りは中学生になったお兄ちゃんに500円のアルバイト料で頼んだそうです。それはいい!と思った私。第2王子の時も頼むぞ第1王子…。でも500円ではやってくれそうにもないな…やっぱり1000円くらいは出しておくか?

HANA-BI

hana-bi.gif『HANA-BI』 というタイトルについて。 『HANA-BI』 は英語の”FIREWORKS”ではなく”FLOWER FIRE”であることに注目して欲しい。FLOWERは 『生』の、そして銃撃を意味するFIREは 『死』 のダブル・ミーニングだ。ビートたけし演じる主人公、西刑事の同僚、堀部(大杉漣)は 『生』 への闘いの象徴的な人物設定だ。堀部が花の絵を描き続けることで 『生き続ける』決意をしていく。(オフィス北野HP解説より)
第54回ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞作。


さてこれも図書館で借りて 『タダ』 で見ました。北野映画はアタリハズレが大きい、というイメージがありましたが、最近の映画はほぼ路線は固まりつつあるようですね。極端なほど暴力的な北野演じる主人公の西刑事が、今回もハマッてます。

大杉漣も私は好きな俳優なので、いい配役で良かったです。西刑事の同僚、堀部刑事役ですが、仕事中犯人との攻防で足をケガした堀部は、家族にも見放され孤独なまま警察を辞職し、海辺の家に住み着きます。そこで堀部が描く数々の絵は、全て北野監督の作品だそうです。

『ビートたけし』 のイメージが強すぎる私たち世代の日本人よりも、外国人にウケる映画であることは否めませんが、限りなく暴力的な西刑事が妻にだけ見せる優しさと、家族を思い忠実に職務をこなしてきた堀部刑事が家族に見捨てられてしまう、この不思議な人の持つ残酷さ、優しさという二面性に着目した映画だと思います。

まぁー難しいことはともかく、北野武が演じる暴力的なシーンはある意味、たまらなくいい出来ですね。とちょっと危ない発言。人間ここまで恐くなれるのかぁ、と感心してしまいます。

評価:(5つ満点)

梅雨入り前猛暑到来

何だか日記を書くのすら久しぶりです。

相変わらず仕事のオファーが来ないので、毎日のように図書館4館をグルグル回っていたら、常時家には図書館の本が60冊くらいあるようになってしまいました。その上郊外の図書館のAV資料の充実していること(借りる人:人口が少ないし)。ビデオやCDも無料で借りて楽しんでおります。ガソリン代さえ払えれば、案外人生をタダで楽しむことって出来るみたいです。

もちろん図書館なので置いてある映画のビデオもいわゆる 『名作』 調が多いですが、この頃観た 『恋に落ちたシェイクスピア』 『HANA-BI』 も当たりましたね。ビートたけしはいつも映画では泣かされますねぇ。

さてH市では梅雨入りの時期というのにちっとも雨が降らず、昨日今日と猛暑が続いています。サーファーにとってはおおはしゃぎの天候ですが、サーファーでない私には妙な頭痛が続く、あんまり嬉しくない天候ですね。子どもたちも半そで短パン姿で登校・登園しています。

専業主婦生活も3ヶ月目。そろそろヤバイです。この生活がかなり快適になりつつあります。この快適さに慣れる前に、仕事を再開しなければ、仕事をすることが今度はストレスになってしまう。と見えないストレスにいつも怯える私。

マイペースでいいじゃないですかねぇ。

となり町戦争*三崎亜記

tonarimati.jpgある日届いた「となり町」との戦争の知らせ。僕は町役場から敵地偵察を任ぜられた。だが音も光も気配も感じられず、戦時下の実感を持てないまま。それでも戦争は着実に進んでいた…。第17回小説すばる新人賞受賞作。第133回直木賞候補作。

久々に会心の設定の本だと感じました。市町村合併が実は戦争の結果行われるものだったら?そして広報の死亡数欄に着目する作者の着眼点が素晴しい。そう、毎回広報が来るたびに市町村の人口は増えたり減ったりしているのですが、それが 『戦争』 による結果も加わったら?と考える。

私達は日々生活している中、『戦争』 とは世界のどこか遠いところで行われているもの、と考えがちですが、それが自分の生活の一部となったらどうでしょう。
その本はそこを踏まえた上であえてシュールに描いています。シュールな怖さ、面白さ。

生真面目に役所的に、『僕』 にとっての 『戦争』 偵察業務は日々続いていきます。自分でもこれが戦争かどうか分からないまま、『僕』 はひたすら任務を忠実にこなしていくのですが、最後まで実際の戦争が見えなかったところが読了後すぐの不満でした。

がっ今考えてみると、これが現代日本の最も恐ろしい部分なのもかもしれません。
自分のすぐそばで戦争が起こっていても気が付かない、気にしないという風潮に、知らず知らずに自分も飲み込まれているのかもしれません。

エンターテイメントとしては十分過ぎるほど、シュールな設定でそれだけで★5です。すばる新人賞は私にはアタリが非常に多いですね(金原ひとみなど)、これからは意識してチェックして行きたいと思います。

※ちなみに作者 三崎氏は男性です。

評価:(必読!)
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只今読破中
木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
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車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
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