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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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さまよう刃*東野圭吾

samayouyaiba.jpg不良少年達にもてあそばれ死体となった娘。その復讐のために父は犯人の1人を殺害し逃亡する。世論は賛否が大きく分かれ、警察内部でも父親に対する同情論が密かに持ち上がる。犯罪被害者の遺族には犯人を裁く権利があるのだろうか。断罪について問う。
(東野圭吾)1958年大阪生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業。『放課後』 で江戸川乱歩賞、『秘密』 で日本推理作家協会賞、『容疑者Xの献身』で第134回直木賞を受賞。著書に 『幻夜』 『白夜行』 『片思い』 『トキオ』 『ゲームの名は誘拐』 など。

 テーマとして重く、難しいです。娘を陵辱された長峰の取った行動は果たして 『正当』 と言えるのでしょうか、 『正当』 とは誰に、何に対して正当なのでしょうか?
少なくとも長峰本人にとっては正当な行動だったのだと思いますが、彼の行動がもたらす周囲へのあまりにも大きすぎる影響に大しても、とまどいと恐怖を覚えます。

また彼の復讐の対象となる犯人である少年、アツヤとカイジのそれぞれの救いがたい母親を見ていると、同じ親としてまたいたたまれない気持ちになります。

逃亡する長峰の心の支えとなった和佳子、彼女の存在は長峰にとっても読者にとっても大きいものです。この和佳子ついての記述がもうちょっと多くても良かったかも、和佳子の心理状態や長峰との交流などについて。

東野作品らしく今回も伏線はバッチリ張ってあります、でもあのラストは、薄々感じさせつつもありえないのでは…いやありえないことが起こるのが現実だろうか?などと思いました。
宮部みゆき 『名もなき毒』 でも思いましたが、これら社会に巣食う 『毒』 は浄化しようがないのでしょうか。毒があることが現代社会では、当たり前のことになってしまったのでしょうか。人ごとだと思っている 『毒』 は身近にあるものなのかもしれません。

評価:(5つ満点)
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名探偵コナン 紺碧の棺

conan2007.jpg名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)
またしても (カタカナ) 付き。ちなみにジョリー・ロジャーというのは海賊のドクロの旗のことだそうで、棺のことじゃないです。

今年もコナン映画がやってきました。このところ毎年一緒に見に行っていた第1王子、今年は行かないそうです。お友達と遊んでいる方がいいとか。
第2王子が 『コナン、えいが、コナン、えいが!』 と張り切っていたので2人で行ってきました。

感想は…まぁまぁですかね。正直言って謎解きの仕掛けがあまり凝っておらずちょっと見応え足りませんでした。今回は伏線が全くない!のです。しかし小学生向けのアニメで複雑な伏線を求めてはいけませんね…。

せっかくの映画なのでもっと荒唐無稽な内容でも良かったのにと思います 『水平線上の陰謀(ストラテジー)』 とか 『天国へのカウントダウン』 みたいなハチャメチャ級なストーリーをやっぱり期待しちゃうんですが。今回もハチャメチャと言えばそうなのですが、ラストシーンで海底から出現!という箇所、それはありえないでしょーと思ってしまいました…ダメね大人って。

第2王子にはやや難しく、ママにはややつまらなく、でございました。ゴメンねコナンくん。
来年に、期待。

評価:(5つ満点)

春になったら苺を摘みに*梨木香歩

haruichigo.jpg梨木氏が出会った留学先のイギリスでの下宿の女主人、ウェスト夫人をはじめとする人々との交流の回顧録。文化、人種の違いを認識しながらも拒絶することなく全てを受け入れようとしたウェスト夫人。下宿に集う様々な人種、信条の人々。旅先で、移動中に乗り合わせた人とのふとした会話。全ての出会いに魂の触れ合いと相手を思いやる気持ちを見出すことのできる梨木氏の、心の琴線に触れる1冊。
(梨木香歩)1959年生まれ。児童文学者のボーエンに師事。 『西の魔女が死んだ』 で日本児童文学者協会新人賞、『裏庭』 で児童文学ファンタジー大賞を受賞。著書に 『エンジェルエンジェルエンジェル』 『村田エフェンディ滞土録』 『春になったら苺を摘みに』 、絵本に 『ペンキや』 『マジョモリ』 『ワニ』 『蟹塚縁起』 など。

梨木氏の文学の根底に流れる異邦人感覚、と言うべきでしょうか。 『本当の故郷』 とは特定の場所ではなく、自分の心が故郷だと感じることができるところなのだ、ということを教えてくれる1冊です。

英、米、カナダと巡る梨木氏が自身が 『異邦人』 として感じ見聞したことを率直に書き綴った内容です。1つの章で場面があちこちに飛ぶことが多いにも関わらず不思議と飛んでいる感じがしないのは、梨木氏の中では全てが一連の出来事、想いであり、それが文章として的確に表現できているからだと思います。

評価:(5つ満点)

ぼくのおべんとう/わたしのおべんとう*スギヤマカナヨ

bokuobento.jpgwatasiobento.jpgパカーン。まずはたまごやき。やったあ、からあげもあるぞ。 『ねえ、ミートボールとからあげ、とりかえっこしようよ』 『うん、いいよ』 楽しいおべんとうの時間です。
スギヤマカナヨ)絵本作家。東京学芸大学初等科美術卒業。渡米しエッチングを学ぶ。作品に 『K・スギャーマ博士の動物図鑑』 『K・スギャーマ博士の植物図鑑』 『ゾウの本』 など。

小さな子ども向けのお話会プログラムの勉強会で紹介してもらった絵本です。 『ぼくのおべんとう』『わたしのおべんとう』 はそれぞれ別の本として独立していますが、勉強会では2冊同時に読み聞かせを披露してくれました、それがすごく新鮮で面白かったのです。

通常読み聞かせは本を1冊ずつ読みますね、当たり前なのですが今回は2冊を同時進行。読み聞かせをする2人がそれぞれの絵本の 『ぼく』『わたし』 になり、男の子と女の子のお弁当箱の中身を交互に紹介して行き、とりかえっこするページでは見事に息が合います。1冊ずつではごくシンプルなお弁当の本であるのに2冊同時に読むだけでこんなに面白いなんて!

早速2冊同時に購入しました、一緒に勉強会に出たサークルのメンバーも同じく買っていたので、練習して2人で披露するのが楽しみです。この本を見かけたら必ず2冊いっぺんに読んでみてくださいね、スギヤマカナヨさんの絵もハッキリしていて見やすいです。

 
評価:(2冊同時読み)

名もなき毒*宮部みゆき

namonakidoku.jpgあらゆる場所に 『毒』 は潜んでいる。人は時として意識せずその毒に侵されてしまうのだ。財閥企業で社内報編集室に勤務する杉村三郎。トラブルを起した女性アルバイトの身元調査で尋ねた私立探偵の事務所で、世間を騒がしている連続無差別毒殺事件の被害者の遺族に出会う。そこから一連の事件に巻き込まれていく。現代ミステリー 『誰か』 の続編。地方新聞各紙連載に加筆修正、最終章書き下ろし。第41回吉川英治文学賞受賞。
(宮部みゆき)1960年東京都生まれ。『我らが隣人の犯罪』 でオール読物推理新人賞を受賞し作家デビュー。 『龍は眠る』 で日本推理作家協会賞、 『理由』 で直木賞受賞、本作で吉川英治文学賞。

見事な作品。多くのエピソードを盛り込みながらその全てにムダがない。最近ムダな記述が多い小説が多かったので改めて宮部みゆきの手腕には驚くばかりです。
最初から文章がすんなりと自分に入り込んでくる、しつこくもなくかといってサラッとしすぎていて忘れてしまうことはない。むしろしつこいほど主人公杉浦三郎の心情を綴っているのにもかかわらず、全くしつこさを感じない。宮部文学の真骨頂です、やはり宮部は刑事物が一番だと思います。

本作は 『誰か』 に続く杉浦三郎シリーズ。三郎自身は非常に平凡な普通のサラリーマンとして描かれているが、その彼が殺人事件の探偵役となれるのも実は非常に観察眼が鋭く洞察力があるためだと思われますが、それを読者に印象付けない描き方をしています。

評価:(必読!)

はじめての文学

hajime01.jpghajime02.jpg読書の楽しみ、とりわけ小説を読む楽しみが人生をいかに豊かなものにしてくれるか。それを知らない若者たちが増えています。だからこそいま、道しるべとなるものが必要なのかもしれないと考えました。 『はじめての文学』はそうした最初の一歩を踏み出すための一冊であり、良き道しるべでありたいと企画された12冊です。若い読者にも読みやすいようにふりがなを増やし大きな活字でゆったりと組み上げました。その作家をもっとよく知りたいという読者にとっても興味の尽きないアンソロジーになっています。(文芸春秋社HPより抜粋)

2006年12月から発行が始まった 『はじめての文学』 シリーズ。なかなか面白い企画だと思います。主にヤングアダルト向けに編集されたシリーズですが、知らない作家を知りたいという大人の読者にとっても最適なのでは、と思えるのは、全てのシリーズについて、著者自身が選出した中短篇を集めたアンソロジーとなっている点ですね。

若い読者に向けて、作家自身が自分の作品ではまずこれを読んで欲しい、と挙げた作品がどういうものかを見るのも楽しいし、なかなか手に取りにくかった作家について読んでみようかと気持ちにもさせられます。

シリーズは12巻、登場する作家は下記の通りです。
村上春樹 村上龍 よしもとばなな 宮本輝
宮部みゆき 浅田次郎 川上弘美 小川洋子
重松清 桐野夏生 山田詠美 林真理子

我が家では小6の教科書にも出てきたシゲマツを買ってみようかと思っています。重松清は7月発売、楽しみです。ただ1点だけ、この装丁をもっと工夫して欲しかったなぁ… 『マル』 なんてあまりにもシンプルすぎる。せっかくだからもっと凝って欲しかったけど。

カッピング

kapping.jpgカッピングとは?
昨年7月から整骨院にしばしばお世話になっています。肩こり腰痛背中痛が順番に回ってくる私、毎回様々な施術を施していただきますが、その1つがカッピングです。

カッピングは 『吸い玉』 とも呼ばれ、中国古来の疲労回復法で写真のようなガラスの吸盤を、こり、痛みのある部分に押し当てガラスの中を真空状態にして皮膚を引っ張る、というなかなかな荒療治です。


カッピング
カッピングとは、体の背中やお腹などに真空状態になったコップ状容器を付けて、3分以内で吸引し続けるエステの方法である。吸い玉法とも呼ばれる。カッピングによって血液やリンパなど体液の滞り状態が改善し、老廃物の代謝を促進させる。(All About 用語集より抜粋)

非常に、効きます。
私には痛みがあまりにもひどい時に、先生が 『カッピングしますか?』 と聞いてくれるので 『お願いしますっ』 と張り切ってお願いしてます。
このガラス吸盤が背中に張り付いている様子は自分では見えないのですが、かなり皮膚が引っ張られる感覚です、ハッキリ言ってかなり痛いです。そして一番の難点はものすごいアザの跡が残ること!しばらくプール行けません…しかし赤いあざが出るということはその部分に悪い血液が溜まっている、ということだそうで、同じ強さで引っ張っているにも関わらず、ドス黒く色が出る所とほとんど色がつかない所があるのも不思議です。

最近私は左腕の付け根が弱く、腕が上がらなかったり痺れが来たりします。まだ30代半ばだというのに情けないことこの上なし…。しかしそんな私でも、マラソン練習とそのための体力作りとしてプールを始めたら、だいぶ肩こり腰痛が解消されてきました!やっぱり基本は運動だった、と今更ながら実感。

なるべくカッピングに頼らず健康を維持していきたいものです。でもいざという時頼りになる整骨院のドクターがいるのは頼もしいですよ、もちろん治療は毎回保険の範囲内でカッピングもしてもらえるのでお支払いは一番払っても1700円ほどです。最近エステサロンでもカッピングできるそうですが4000円から5000円かかるらしいので、肩の痛み、腰の痛み、背中の痛みでカッピングをお試しになりたい方は、まずお近くの整骨院へお出かけを。

アンフェア the movie

unfair.pngムダに美人。っていいなぁ
アンフェア観に行きました、続けてフジテレビドラマ映画。ドラマ見てないのに映画行っちゃいました。友人に誘われて行きましたがドラマのあらすじを全く学習していなくても十分楽しめました。

今回は友人とお互いのチェックポイントが違うことが明確に分かり(笑)、非常に面白かったです。
私は何といっても椎名桔平!素敵すぎる…やっぱり一番スキでも(映画では)悪い人だったけど。そして友人は寺島進がカッコイイって!!イヤ悪いとは言わないけど…寺島サン刑事なのにヤクザみたいっていうか…あんなキラキラした金色のネクタイは普通は締めないと思うけど…サングラスももろヤクザっていうか…イヤ趣味はそれぞれだからいいんだけど…ゴメン、友よ

さすがフジテレビ、キャストの豪華さはどこにも負けない。ということで脇を固める江口洋介、加藤雅也、大杉漣、濱田マリ、みんな存在感バリバリで良かったです。でも江口洋介の髪型があそこまでダサイのはやはり役作りなのでしょうか、あまりにもカッコ悪くて可哀想になります

評価:(5つ満点)
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今週の私
急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
只今読破中
木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
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車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
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