かつて死の商人として暗躍していた人物の白骨死体が東京で発見された。彼の最後の商品は小型核爆弾。その行方を巡り入り乱れる国際テロ集団、各国政府。 『歩く国家権力』 島津の依頼を受けた冴木涼介・隆親子は東京と美女を核爆弾から守れるか?
アルバイト探偵シリーズ6作目。
シリーズ第1作から17年。隆君は相変わらず高校生です。しかし4作目の最後で留年したので現在は高校4年生。そんな隆君の目下の課題は
『歩く国家権力』 島津さんから東大の推薦入学枠を獲得すること。そんなこと…できるのか?
21世紀になっても広尾の洋風アパートに住み、元エージェントの親父殿と2人で探偵事務所の仕事に精を出す一方でそれなりに青春を謳歌するのが隆君のライフスタイル。と大枠は変わらないのですが、やはり微妙に変わってきている、というか変えざるを得ない設定もあります。
■ 携帯電話
さすがに携帯は持っていた。もう公衆電話から電話中に人質に逃げられる心配なし。携帯のメールは使えるのだろうか、隆君?
■ タバコの銘柄
隆君は留年を機にタバコの銘柄を変えたそうで今度はマルボロライト。そうだよね~マイルドセブンはさすがに若者が喫う銘柄じゃないよねぇ(愛煙の方暴言すみません)。
■ ステディ
元スケ番・康子ちゃんとはもうデキていた。第1作からお付き合いだからもう17年だし。康子ちゃんはちゃんと付属の短大に進学しレースクィーンのアルバイトに忙しい日々とか。でもこのレースクィーンって辺りもそろそろ死語では?
■ 野心家
80年代はノンキな高校生だった隆君も高校4年と後がなくなれば自然と先のことを考えざるを得なくなり、身近な国家権力を活用しようと思いつく。内閣調査室勤務の島津さんは涼介親父とはエージェント時代からの知り合いで時々依頼を持って来る大事なクライアント。今回の依頼の報酬として
東大推薦枠 を提案する隆君。
『東大に推薦って…あったかなぁ?』 とマジメに受け答えする島津氏…こんな人が歩く国家権力で大丈夫なのか、現代日本!
と隆君とその環境を見るだけでも面白いのですがそろそろ本題へ。
評価:




(5つ満点)
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