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読書と映画と観劇と

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ハリーポッターと謎のプリンス*J.K.ローリング

img20060617.jpg17年前に告げられた予言は、ハリーとヴォルデモートとの対決を避けられないものにした。過酷な運命に立ち向かうハリーにダンブルドアの個人教授が始まる。だがその内容は不可解なものであり、ダンブルドアの意図を汲み取れないハリー。またしても空席となった 『闇の魔術に対する防衛術』 の指導教官に、思いもかけない人物が就任することとなる。また苦手科目であった 『魔法薬』 で突然才能を発揮し始めるハリー。担当教官は母親の血筋だと褒めるが、それには秘密があった。ロンには常にイチャイチャする恋人ができ、ハーマイオニーはヤキモキする。ハリーはチョウと別れた後、ある女の子のことで心が一杯であるにもかかわらず、次々とホグワーツでは事件が起こる。ドラコ・マルフォイは何を企んでいるのか?スネイプは本当に信じられる味方なのか?そして最後にまたしても、ハリーの大切な人物が凶弾に倒れることとなる。
ヴォルデモートの過去に迫り、最終決戦へとつながるシリーズ第6弾。


いつもならば退屈な夏休みをダーズリー家で過ごしているハリーの生活から始まる第一章が、今回は違っています。なにやら怪しげな通りを疾走する2人の魔女。しかも2人は言い争っている。その先にある廃屋で待ち受けていた人物は、これまた驚きの人物。彼は二重スパイなのか?そしてドラコ・マルフォイはヴォルデモート卿からどのような命を受けたのか?

初めにお断りしておきますが、このハリーポッターシリーズはあくまでも 『児童文学』 です。小学生から読まれることを前提として作者は書いていると思われるので、あまりに複雑な伏線が張られていることはなく、またそのような複雑な伏線を求めるのは大人のエゴというものです。
ですからこれは 『児童文学』 として、大人は読むべきであると思います。

という前置きはどうでもいいのですが、読了直後に思ったのは、今回もダンブルドアの作戦通りではないかということです。そうでなければ話がラストへつながらない。今回も以前の内容を忘れていたので前作 『不死鳥の騎士団』 を引っ張り出してパラパラ見てみましたが 『予言』 ってそういうことだったっけ、なるほど。とか思ってしまいました。

敵がこちらを良く知っているならば、ハリー自身も敵であるヴォルデモート、すなわちトム・リドルの生い立ちからヴォルデモート卿となる歴史を良く知る必要がある、そのためのダンブルドアの個人授業だったと思うのですがハリーにはそれがよく伝わらない。

更に、『闇の魔術に対する防衛術』 の先生の座には呪いがかけられており、就任した先生はその年の内にホグワーツを去ることとなる、というのはここ数年の通説となっています。
その座に今年 『思いもかけない人物』 を据えたのは、もちろんダンブルドア校長。
つまりその年の初めから、ダンブルドアには今年が決行の年だと分かっていたということ。だから彼をその座に据え、学年末にはホグワーツを出て行かせるように仕向けた。というわけです。
(続きはネタバレ続出です、ご注意。)
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星の王子さま*S.テグジュペリ/池澤夏樹 訳

img20060728.jpg砂漠に不時着した飛行士である 『ぼく』 の前に不思議な男の子が現れ、ヒツジの絵を描いて欲しいと言う。男の子は小さな星の王子さまで、星に咲いた一輪のバラの花とのいさかいから星を去り、いくつもの星を旅した後地球に降り立ったのだ。かつて内藤濯により訳された世界中で愛読される不朽の名作を池澤夏樹が新訳。
(サン・テグジュペリ)1900〜44年。フランス、リヨン生まれ。郵便飛行士、新聞の派員などの仕事に就く。著書に 『夜間飛行』 『人間の大地』など。
(池沢夏樹)1945年北海道帯広市生まれ。都立富士高校卒業、埼玉大学中退。詩人、翻訳家、小説家。翻訳はギリシア現代詩からアメリカ現代小説など幅広く手がけている。『スティル・ライフ』 で中央公論新人賞、第98回芥川賞、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、『花を運ぶ妹』 で毎日出版文化賞を受賞。

実は、読んだ後しばらくこの記事をUPする前に何度も何度も考えました。でもやっぱり結論は 『よく分からない』 でした。

私はこの本を2冊持っています。岩波書店版のハードカバーで内藤濯(ないとう あろう)訳です。なぜ2冊かというと小学生の頃母からクリスマスに贈られたものが1冊、大学生の頃友人から誕生日プレゼントにもらったのが1冊です。もしかしたら1冊は誰かにあげたかもしれないと思って探したところ、やはりプレゼントだったからかあげにくかったようで2冊とも見つかりました。本棚で今は並んでいます。

小学生の時。ちっとも面白くないな、と思いました。しかしそれを母に言うのは憚られ黙っていました。
大学生の時。その小学生の時の苦い思い出が蘇り、友人には 『ありがとう』 と言ったきり本を開いてもいませんでした。友よゴメン。

ということでなぜ今その本を読もうとしたか。
新訳が出た、ということも大きいですが、もしかしたら今読んでこそ分かる部分があるかもしれない、という期待が大きかったためです。しかも 『キップをなくして』 でいい感じだった池沢夏樹が訳を手がけているということで手に取った次第です。

評価:(また10年経ったら読もう)

キップをなくして*池澤夏樹

img20060719.jpgキップをなくしたら駅から出られない。キミはこれから私達と一緒に駅で暮らすのよ、ずっと。キップをなくした小学生のイタルは同じようにキップをなくした子ども達の集まる東京駅で暮らすことになった。駅の人達はイタル達を 『駅の子』 と呼ぶ。駅の子になったイタルは東京駅で生活し、仕事をすることになった。
『野性時代』 連載を単行本化。
(池沢夏樹)1945年北海道帯広市生まれ。都立富士高校卒業、埼玉大学中退。詩人、翻訳家、小説家。翻訳はギリシア現代詩からアメリカ現代小説など幅広く手がけている。『スティル・ライフ』 で中央公論新人賞、第98回芥川賞、『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、『花を運ぶ妹』 で毎日出版文化賞を受賞。


池澤夏樹、初めて読みました。
最近若手作家ばかり読んでいたので、今年で61歳の池澤氏の作品、違和感を感じるかと思ったら驚くほど年齢を感じさせない文体でした。少年のような人なのかもしれません。

本作は池澤氏の著作の中では異色作なのかもしれません、ファンタジーです。
それも最近の凝った仕掛けのミステリーやファンタジーに慣れてしまった身には、設定もすごくあっさりしているし、主人公や読者にも不可解な部分が多いところも、それはそれでいいか、と思わせてしまう力量がスゴイなと思いました。

評価:(読了感の良さでオマケ)

スピリチュアル生活12ヵ月*江原啓之

img20060801.jpg作家 室井佑月によるキャッチ 『幸福のかげに江原さんがいる。結婚→離婚→新しい恋。あたしは一度も泣かなかった』 が強烈な、スピリチュアルカウンセラー、江原啓之氏による書き下ろし文庫の愛蔵ハードカバー版。自分の居場所を幸運が集まる場所に変える方法や対人関係など、毎日少し意識するだけで幸せに近づけるテクニックを紹介。
(江原啓之)1964年東京都生まれ。国学院大学別科神道専修2類修了。スピリチュアルカウンセラー。89年スピリチュアリズム研究所を設立。世界ヒーリング連盟会員。著書に 『人はなぜ生まれいかに生きるのか』 『スピリチュアル幸運百科』 他多数。


最近マスコミに引っぱりだこの江原氏、一体どんな本を書くのかな?とずっと気にはなっていたのですが、自分で買うには至らずふと友人に話すと、2冊貸してくれました。大体内容かぶってます、まぁいいでしょう(笑)。

この本の冒頭に、前著を読んだ方々からたくさんのお手紙を頂いた、その中には 『常識的なことを書いているだけ』 というご指摘も多くあったが、果たしてこの当たり前のことを理解し、実践できている方がどれほどいるだろうか。という箇所にまず惹かれました。確かにそうかも。

江原さん流に言うと、世の中のこと全ては 『波長』 『カルマ(業)』 だそうで、波長が合う人とは自然と惹かれ合うし、波長が合わなくなれば別れる。人に冷たくすれば自分にもそれが返ってくるし、優しくすればまた返ってくる。だそう。確かに当たり前かもしれないけど、日々それを意識している人は確かに少なく、更に実践できていると断言できる人も少ないかも。

『自分の人生の主人公は自分、だからこそ孤独』
そうだと思います。1人で考え、悩み、戦い、乗り越えて行かなくてはならないのだと。江原氏は子ども時代にご両親を亡くし寂しい子ども時代を過ごしたとありました。その辛い経験が今の自分を育てたのだと、何でも糧になるということですね。

評価:(分かりやすい文章)

美瑛・富良野風景ガイド*高橋真澄

img20060712.jpg山や水辺の風景、冬のたたずまい…。美瑛・富良野の1年を通した自然風景の変化と写真撮影のための手引きに重点を置き、朝夕の時間や平地から山岳までの高度の変化などを踏まえた風景の切り取り方を紹介した写真集。
(高橋真澄)1959年北海道生まれ。『ノースランドギャラリー』 をオープン。丘をはじめとする美瑛・富良野の風景を独自の感性で表現し続けている写真家。著書に 『静かな時間』 『いつもみたい空』 など。


私の大好きな写真集 『静かな時間』 の写真家 高橋真澄氏の美瑛・富良野ガイドが出版されました。美瑛に行く予定の私はもちろん買うしかない!高橋氏のようには行かないと思いますが、できる限り自分の目で見てきた映像をカメラに切り取って帰って来たいと思い購入しました。

しかし見てみると結構セミプロ向けの内容かも… 『夕陽を撮るにはこちらの方角から何時〜何時が最適』 など実に細かい。その時間までじっと待機せよ、ということらしいです。

同じ木や景色を題材にしても春夏秋冬でそのたたずまいが違う、という比較写真はすごく参考になりました。たとえば【ハートの木】は桜なので春はピンク色、夏は緑、秋は黄色では樹氷の白、とその様相は全く異なります。

北海道は本当に景色が豊かな地だということを再確認させてくれる、これだけでも十分写真集として楽しめる一冊です。

評価:(美瑛・富良野の観光ガイドとしても)

はじめてのレース編みミニドイリー/花のパターン

img20060703_1.jpgimg20060703.jpgミニドイリー、花モチーフのレース編みパターンの10cm、15cm、20cmそれぞれのモチーフを写真と図で紹介。記号図の見方、目の作り方、すくい方、編み目記号などレース編みの基礎を分かりやすく説明。巻末にはJIS規格であるレース編み記号図の見方も掲載で、初心者にも大変親切。
アップルミント発行、朝日新聞社発売。


学校のPTA委員会でのイス足カバー作りに始まり、かぎ針編みにハマってしまった私、ようやく夏の帽子を編み上げたのでそろそろ他のかぎ針をしてみようかと思っていたところに、この本に出会いました。

オリンパスの監修の本のようです、自動車文庫で借りましたが巻末のレース編み記号図の読み方などが大変便利で、一冊買ってもいいかも。レース編みは同じことの繰り返しなのでつまらなそうですが、コレが逆に楽しいのですよ。繰り返しの作業は何か人を癒す効果があるようです。

ドイリーばかりあっても仕方ないように思えるかもしれませんが、編み物は出来上がるのが楽しいと言うより作る作業そのものが楽しいのでいいのです。
色付きの糸も可愛いですが、この本の見本のように白一色でたくさんのドイリーがあるのもいいかも。

とこれ以上趣味が増えても困りますが…そのうちどちらか一冊購入したいと思っています。

天使のナイフ*薬丸岳

img20060705.jpg最愛の妻を遊ぶ金欲しさの少年3人に惨殺された桧山。犯人が13歳の少年達であったためにその氏名すら事件当時知ることができず、無念のあまり桧山はテレビ取材で 『犯人を殺してやりたい』 と発言してしまう。少年法改正後にようやく少年達の氏名とその後の 『措置』 を知る桧山。加害者達は 『更正』 の名の下に社会復帰を果たしていた。被害者でありながら何もすることが出来ない悔しさを胸に、4年をかけてようやく娘との平穏な日々を取り返していた桧山だが、突如あの時の犯人達が次々と殺される事件が起こる。警察に嫌疑をかけられるが、殺したのは自分じゃない。しかし殺したいと思っていた犯人達が次々と殺されていく、これは天罰か罠か。少年法と少年による刑事事件の被害者の抱える想いについて言及した衝撃作。
(薬丸岳)1969年兵庫県生まれ。駒沢大学高等学校卒業。本作で第51回江戸川乱歩賞受賞し、デビュー。


薬丸岳。本作がデビュー作です。
デビュー作が江戸川乱歩賞です。しかも文句なしの大賞受賞です。本書の最後にも選考委員の書評が載っていますが、いずれも文句なしです。
恐るべき、新人作家です。

構成も人物設定も全てが完璧で、非常に良く出来ています。伏線が二重三重どころか四重五重にも張られており、最後の終章まで張られていたことに全く気付かず、思いっきり 『しまった!』 と叫んでしまいました。
これが作家歴10年15年選手が書いた作品なら納得もいきますが、新人でデビュー作がこれですもの。今後は手抜き作品は全く書けないですね、薬丸さん。凄すぎます。

まず主人公 桧山の描き方がきちんとしているところがいい。
桧山という人物の性格、社会的立場、家庭の父親としての立場をきちんと描いている。愛する妻を突然失った夫。しかも妻はまだ20歳という若さで出産を終えたばかりだった。誰にでも優しく、看護師を目指していた妻がなぜ殺されなければならなったのか。しかも遊ぶ金欲しさの中学生に惨殺されなければならなかったのか。

評価:(5つ満点)

STAR WARS エピソード3 シスの復讐 写真集

img20060716.jpg2005年7月公開の映画STAR WARSシリーズの最終作 『エピソード3 シスの復讐』 をより楽しんで鑑賞するための写真集。ユアン・マクレガー、ナタリー・ポートマン、ヘイデン・クリステンセンらの特別インタビューも収録。

毎回映画公開のたびに買っていたソニーマガジンズの写真集です。最後のEP3だけ買い忘れてましたが、ふと思い出してオンライン書店を見たらまだ在庫があり、買うことができました。この写真集は値段も1400円と手ごろで、写真とインタビュー満載のかなりお買い得なシリーズです。

EP1~EP3のシリーズは何といっても多彩なキャラクターとパドメ・アミダラの衣装の豪華さ。今回もパドメの衣装、こんなのいつ着てたっけ?というほんのワンシーンだけ着ていたであろう衣装がたくさん出てました。こういう 『ほんのワンシーン』 にも惜しみなく精力(と費用)を注ぐルーカスフィルム、SWシリーズに賭ける意気込みというかこだわりというか、やりすぎなところ(笑)がファンにはたまりません。

SWシリーズの魅力は何といっても緻密なキャラクターとメカの設定。今回もサイボーグ将軍やら大勢のクローン兵やら宇宙船やら戦闘機やら、マニアックなメカがたくさん出てきます。それについての細かい描写を見るのが結構好き。私はやっぱりマニアック…。

しかし新3部作を観終わってこうして考えてみると、やはり主役はアナキンというよりはパドメ・アミダラだったのでは?まぁEP3はあんまり活躍の場がないけど、最後アナキンがダークサイドへ堕ちてしまう最大の理由がパドメに裏切られたと思い込んでしまう点からも、パドメの存在はこのシリーズでは不可欠です。
そして数々の豪奢な衣装を着こなす、美貌も知性も備えたナタリー・ポートマン。正に適役でしたね。

この衣装今どこにあるのかな…貸衣装にして写真撮らせてくれるイベントがあったら絶対行くのになぁ(笑)。

評価:(3冊揃って満足)
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プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
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かぎ針編み プール
ハマッてます:
車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
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