忍者ブログ

DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

かぎ針編みっていいね*下田直子

kagibari.jpg1つのモチーフが糸の種類、色を変えただけでこんなに印象が変わります。1種類のモチーフから生まれるマフラー、バッグ、スカーフなど様々な作品を紹介。基本の編み方、モチーフのつなぎ方も丁寧に解説。
(下田直子)1953年東京都生まれ。文化服装学院ハンディクラフト科卒業。ニットデザイナーを経て手芸作家。手芸スクール 『オフィスMOTIF』 主宰。


忙しいくせに、編み物をまた始めたい本に出会ってしまいました。表紙のバッグを作ります。本と同じ毛糸が今回こそ欲しい!と数件手芸店を当たりましたが、やはり手に入らない。本の巻末にキットを通販してくれる東京のお店があるというのでHPを見てみたら、なんと。

このバッグのキットは 《8500円》。即座に 『買えるかそんな値段!』 と言ってしまいました。そりゃあ実際これだけかかるのでしょうが…あまりにも高いっ。ということでどうにかして似たような毛糸を見つけようと奔走したら。無事IYのしかも2割引きセールで毛糸をゲットしました。総額2500円です、うち500円はポイントカードのポイントで支払ったので実質2000円。2000円で満足の行くバッグができるでしょうか?楽しみです。

かぎ針は楽しいです。
しかし下田直子と言えば、母の持っていた本は 『下田直子のフォークロア』 とか言う本で、すっごく複雑な模様編み(棒針編み)の本だったけど、最近はそういうマニアックな編み物をする人も出来る人もいなくなってしまったので、下田さんも私のような素人向けのデザインをせざるを得なくなってしまったのでしょう…お気の毒です。

ということで今は地道に毛糸の太さを考えながら、編み図をちょっと手直しして製作に入ります…っていいのか!?そんなことしてて?レポートは?
PR

ひな菊の人生*吉本ばなな

img20060827.jpg吉本ばななと奈良美智の交流から生まれたコラボレーション。ひな菊とダリア、2人の少女の幼い頃の交流の思い出を描いた吉本ばななの小説と、そのイメージを絵にした奈良美智の挿絵。
(よしもとばなな)1964年東京都生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒業。『キッチン』 で海燕新人文学賞を受賞しデビュー。『不倫と南米』 ドゥマゴ文学賞を受賞。いつの間にか 『吉本ばなな』 から 『よしもとばなな』 に改名。


奈良美智の挿絵を見て即買いした本です。
吉本ばななは 『キッチン』 以来、久しぶり過ぎるほど久しぶりに読みました。キッチンの頃は海燕って雑誌があったなぁ、時々買っていたなぁとか別のことを思い出しました。あと 『吉本』 さんいつの間にか 『よしもと』 さんになってたんだ、いつからか気付かなかったなぁ、とか思いました。

この本はあとがきでも作者吉本氏が触れているように、奈良美智氏の挿絵が大きく作用しているお話です。吉本氏は 『奈良くんの絵に押し上げられるようにして書いた』 と言うようなことを書いてますが、なるほどそう作家に言わせる奈良美智氏、スゴイです。そう思っていてもなかなかそんなことは作家という人種は言わないものだと思っていたので、またまた別の意味で驚きました。

評価:(5つ満点)

プルートゥ*浦沢直樹×手塚治虫

pluto.jpg人間とロボットが共生する近未来。最強であり誰よりも自然を愛していたロボット、モンブランがスイスで殺された。同じ頃ドイツのロボット法擁護団体の幹部が殺害される。二人の遺体の頭部には 『角』 の様な装飾が施されていることからユーロポールが誇る高性能刑事ロボット ゲジヒトは同一人物による犯行と考え捜査を始める。ゲジヒトは徐々に犯人の標的が自分を含めた、世界に7体しかない大量破壊兵器になりうる高性能ロボットであると気付く。敵の正体とは、その目的とは一体何なのか。原作を手塚治虫 『鉄腕アトム 地上最大のロボット』 とし、手塚作品へのオマージュとしてリメイクされた作品。
(浦沢直樹)1960年東京都生まれ。明星大学経済学部卒。『YAWARA!』 で第35回小学館漫画賞、『MONSTER』 で第1回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第3回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第46回小学館漫画賞、『20世紀少年』 で第25回講談社漫画賞、第6回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞、第48回小学館漫画賞、本作 『PLUTO』 で第9回手塚治虫文化賞マンガ大賞、第7回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。代表作は何と言っても 『MASTERキートン』。


手塚治虫の 『鉄腕アトム』 を原作とし、監修に手塚真を迎え、手塚プロダクションの全面的協力で浦沢直樹が描く新しい 『鉄腕アトム』 。アトムを始めとするキャラクターデザインやストーリー設定の一部には浦沢のアレンジが加えられ、主役には原作では脇役のドイツの刑事ロボット、ゲジヒトとしている点など、斬新な切り口と魅力あるキャラクター、そして 『ロボットの人権』 という大きなテーマを捉え直し、改めて新しい作品として描かれた注目作です。

連載前から話題に上った本作ですが、連載後も好調のようです。あまり作品が世に出るまでの背景などは普段気にしない私ですが、この作品だけは対談などあると必ず読んでしまいます。

評価:(いつでも貸出可です)

私たちの選んだ子どもの本

kodomonohon.jpg児童向け図書を年齢別に6グループに分け、1ページに2冊の割合で書誌事項と解題を付けた解説書。解題は単なる内容紹介に留まらず挿絵・造本の良し悪し、実際に子ども達へ読み聞かせをした際の子どもの受け取り方などにも触れている、実践を元にしたブックガイド。78年初版発行、91年新版再発行。2004年に新版を改めて監修しなおし、出版元、価格などを再確認し再発行している、東京子ども図書館を代表するロングセラー。同館編。

価格1050円以上の価値が十二分にあるブックガイドです。78年の初版から早30年、現在も児童図書館のパイオニアとしてあり続ける、東京子ども図書館の図書館員の方々が選んだ本が紹介されています。幼児〜中学以上と細かく対象年齢が分かれているところも分かりやすく、人に本を薦める際にも大変参考になります。

ここでの対象年齢はあくまでも本に親しんでいる度合いを示すもので、小学生でも中学相当の本を読める子もいれば、中学生でもあまり本に親しんで来なかった子には小学生向けのものから勧める必要がある子どももいます。そしてこの本はその点も踏まえて説明が書かれているところが、非常に親切で役立つと思われます。

ざっと見てみましたが、特に高学年から中学生向けの 『児童文学』 と呼ばれるジャンルの中には、私自身読の本がまだまだたくさんありました。
『児童文学』 というジャンルは決してあなどれないです、『ハリーポッター』『ナルニア国物語』『ゲド戦記』『モモ』 『星の王子さま』 も、児童文学です。しかし大人の鑑賞に十分堪えうる内容で、更に言えば大人が読むと別の視点で新しい発見があります。

ということで私は最近児童文学にも大いに興味があり、少しずつ読んでいこうと思ってはいるのですが、なかなか進みません。それにしてもこの本によればオススメの児童文学がまだまだこんなにあるなんて!特に外国文学に疎い私には知らない本がたくさんで、目からウロコです。

この本を参考にこれからもたくさんの子どもの本と親しくなりたいと思っています。

評価:(5つ満点)

ジス・イズ・ホンコン*M.サセック

img20061022.jpgたくさんの乗客を運ぶスターフェリー。東洋のディズニーランドと呼ばれるタイガーバームガーデン。ビルすれすれに頭上を飛ぶ飛行機。百万ドルの夜景。旅する絵本作家サセックが、モダンな西洋文化と伝統的な中国文化がミックスした魅惑の街、香港の様子を実際に訪れて描いた絵本。
(ミロスラフ・サセック)1916〜80年。チェコスロヴァキア、プラハ生まれ。絵本作家、イラストレーター。若き日にプラハで建築をパリで芸術を学ぶ。著書に 『ジス・イズ・ニューヨーク』 『ジス・イズ・ロンドン』 など。


アルネ17号の特集のCOW BOOKSを主催されている文筆家、松浦弥太郎さんの訳によるジスイズシリーズ日本語版。これに出てくる香港は1960年代です、今との大きな違いは?

私は香港は2度行った事があるらしいです。『あるらしい』 というのは1度目は3歳だったのでまるっきり覚えておりません。1歳半年上の兄は少し覚えているそうですが、まるっきり覚えていないという私に母は 『せっかく連れてってやったのにっ』 とよく言ってました…だって覚えてないもん。

2度目は第2王子が生まれる前なので5年前です。これは第2王子計画があったのでそろそろ海外へ行っておこうという私の思惑と、香港で行われるコンサートにぜひ行きたいという友人2人の思惑が一致した結果です。

しかしその時の香港の印象は 『5年前の東京みたい』 でした。
まるっきりちょっと前の東京のような街でした、ビルが立ち並び行き交う人々の様子もファッションもまるで東京、大都会。サセックの描いた香港はもう残念ながらありません。

評価:(5つ満点)

温室デイズ*瀬尾まいこ

img20061001.jpg大人達は中学生活は温室だと言う。社会はもっと厳しいのだと。でもここは息苦しくて狭くて、早く逃げ出したい場所だ。でもどこにも逃げ出せる所はない。自分で自分の居場所を見つけようとする中学生の日々を、現役中学校教師である著者の目が捉える。『野性時代』 連載に加筆修正。
(瀬尾まいこ)1974年大阪府生まれ。大谷女子大学国文科卒業。『卵の緒』 で坊っちゃん文学賞大賞を受賞しデビュー、『幸福な食卓』 で吉川英治文学新人賞を受賞。著書に 『図書館の神様』 『優しい音楽』 『強運の持ち主』 など。


現役中学校教員である著者が中学生を主人公にした本作。大人達から見れば 『温室』 のように暖かでガラスに囲まれ安心して暮らせるかのような中学校生活は、実は子ども達にとっては息苦しい世界でしかないことを、正面から捉えた作品。

主人公の一人称は同じ中学3年であるみちると優子が交互に入れ替わります、この趣向も面白い。みちるはみちるの信念を貫きたいと思い、優子はそんなみちるの一途さを直視できず別室登校になりやがて不登校教室へ行くことになる。こう書くと、逃げないみちるとすぐ逃げ出してしまう優子、のように見えるが問題はそんなに簡単なことではない。

誰しも直面しなくてはならない厳しい現実がある、しかし時にそれは直視しがたいほどの辛さを伴うこともある。それから一旦退避する、というのは実は大変賢い方法なのだ。
それを知っている優子はみちるにも退避して欲しいと思う。しかし一本気なみちるにはそれができない。

大人になる、ということは徐々に自分の置かれている環境を理解し、時に対決し時に退避する、という能力を身に付けていく、ということだと思う。その発達途中にいてどちらも自分ではまだ判断し切れない中学生達は、実は一番苦しんでいる存在なのかもしれない。

しかし、2人はお互いのことを思い、できる範囲でお互いをフォローし合う。『クラス全員のパシリ』 を自称する斉藤君も、不良の伊佐君も、優子やみちるを時に助けてくれ、それに2人とも気付いているのだ。

誰しも1人きりではなく、誰かのために存在している。そのことを自覚した時から人生は変わってくる。
逆に言えばそのことに気付かないでいる人は、歳は取っていても永遠に本当の友情にも気付かないし、大人にもなり切れない。

そんなことを考えた作品でした。瀬尾まいこはやっぱりいいなぁ。

評価:(5つ満点)

舞姫テレプシコーラ第1部完

img20061009.jpg9巻まで発売中
山岸涼子 『舞姫(テレプシコーラ)』 の第1部が終了しました。来春まで連載はお休みだそうで、かなり寂しいです。ダ・ヴィンチを読む楽しみの1/3ほどを占めるこの部分がなくなるのはかなり私には打撃…(オオゲサ)。

しかしやはり山岸涼子。波瀾万丈なストーリー展開でした。何と言っても主人公 六花(ゆき)の姉、千花の悲劇が悲しすぎる。でもこの悲劇を乗り越えたからこそ六花はバレリーナとしてもコリオグラファー(振付家)としても大きく成長を見せる、というところで第1部終了です。

以前も書きましたが、毎号連載を読みながらも単行本を揃えたくなるマンガに出会ったのは久しぶりです。この作品はバレエという一見華やかな世界を描きながら、その実努力だけではどうにもならない部分に苦しむ多くのバレリーナ達の思いや複雑なキャラクター設定とそれぞれの関わり方が非常に楽しめます。

イヤな人も出てきますが、いい人もたくさん出てくるのが嬉しいです。六花はバレエについては常に優等生で努力家の姉と比較され、自分自身には自信がなく常に不安定なのですが、それを周囲の人々の優しさや厳しさに触れることで、周囲に感謝し自分でも努力が必要であることに気付き、ついに壁を乗り越えて行こうとするのです。
ううーん、まさにドラマ。

早く第2部始まらないかな〜六花ちゃんはいくつになってるのかな?1部では中2で終了です。高校生か、大学生か、それとももっと大人かな?

どうぞのいす*香山美子/柿本幸造

img20061009.jpg作るのが大好きなうさぎさんが、いすを作りました。自分が作った証拠に短いしっぽを付けました。とっても上手にできたので看板を作って木の下に置き、みんなに使ってもらうことにしました。看板には 『どうぞのいす』 と書きました。通りかかったろばさんが親切ないすに喜んで、持っていた重いどんぐりのカゴをいすに置いてひと休み。木の下に座り込み、気持ちがよくてついお昼寝。その間にどんどん他の動物たちがやって来て…。『次の人にどうぞ』 の気持ちが伝わる絵本。
(香山美子)1928年東京都生まれ。旧制金城女子専門学校国文学科卒。絵本作家、詩人、作詞家。『あり子の記』 で日本児童文学者協会賞、NHK児童文学奨励賞を受賞。著書に童謡詩集 『おはなしゆびさん』 『たんじょうびのまほうつかい』 『ヒッコリーのきのみ』 など。
(柿本幸造)1915年広島県生まれ。画家。第8回小学館絵画賞受賞。日本児童出版美術家連盟会員。著書に 『どんくまさんシリーズ』 『しゅっぱつしんこう』 『ヒッコリーのきのみ』 など。1998年没。


これまで第2王子には、第1王子の赤ちゃん時代からある絵本や、保育園、幼稚園、そして現在は書店でずっと購読してきた 『こどものとも』 シリーズなど私が買った絵本を見せてきました。それらも喜んで見てきたのですが、ある日保育園から帰るなり
『どうぞのいすの絵本を先生が読んでくれたの。どうぞのいすの本、ほしいなぁ。本屋さんにあるかな?』
と言うではありませんか!

評価:(第2王子評)
カウンター
ツイッター始めました
今週の私
急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
只今読破中
木皿泉 『昨夜のカレー、明日のパン』
プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
読書 映画鑑賞 観劇
かぎ針編み プール
ハマッてます:
車が新しくなりついにiPodがつなげる環境に!すごいぞ技術の進歩!
ブログ内検索
最新コメント
[10/14 菜摘]
[10/12 さつき]
[05/08 菜摘]
[05/08 小琴]
[03/19 菜摘]
アクセス解析

Copyright © DaisyAKM Archives : All rights reserved

TemplateDesign by KARMA7

忍者ブログ [PR]