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DaisyAKM Archives

読書と映画と観劇と

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アニマシオン

img20060323.jpgアニマ(anima)は魂・生命です。アニマシオン(animacion)はその魂・生命に息を吹き込み、生き生きと躍動させることです。 (増山均 『読書で遊ぼうアニマシオン』 柏書房 より)

 アニマシオンの元の意味は上記の通りだが、これを読書活動と結びつけたのがスペインのジャーナリストM.M.サルトであり、サルトが提唱した 『読書へのアニマシオン 75の作戦』(柏書房)はその成果をまとめたもの。
この動きに啓発され日本国内でも多くの教育関係者が読書啓発活動の一環として行っているのが 『読書へのアニマシオン』 活動であり、本を1つの題材と捉え従来の読み聞かせのみではなくゲーム、クイズなど遊びを盛り込んだ形で本と親しむことを目的とした手法を指す。


今回学校司書の仕事を頂いて一番勉強になったのがこの 『アニマシオン』 の存在を知ったことと、そのために授業案企画をし、実際に授業として行ってみたことです。最初に担当校から活動案を頂いた際 『読み聞かせ、ブックトーク、アニマシオンなど』 とあり、『アニマシオンって何?』 と慌てて調べて得た情報が上記の通り。

特に定められた手法はなく、一冊の本を題材としてゲーム感覚で遊びながら親しむことで子ども達への本への興味・関心を高めようという運動から起こった、比較的新しい読書法です。
4冊の画像のうち上2冊はサルトの著書の邦訳とそれに実践した例を抜粋して載せたもの、そして下2冊はサルトの考えに啓発された現場の先生方が実際に生み出したオリジナルのアニマシオンの手法が載っている本です。
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新明解国語辞典 第六版

img20060227.jpg現代日本語のあるべき姿を深い思索の中からとらえた国語辞典の決定版。収録語数を76500に増加、『運用』 欄を新設し対人関係にかかわる表現、特に待遇表現を中心にことばの運用面での諸相を簡潔に示す。巻頭に漢字索引を置く。1997年刊に次ぐ第6版。我が家にあるのは小型版、通常版より200円安く仕事のため持ち運ぶのが便利。

ついに私も三省堂 新明解国語辞典を買っちゃいました。第6版です。多くの辞書マニアの絶賛する本辞典から、私も抱腹絶倒な語を色々探し出していかなくちゃ…。

これまで私は国語辞典は三省堂デイリーコンサイスの英和/国語辞典という、英和辞典と国語辞典が一緒になっているものを使っていました。これは結構便利です、英和は6版、国語は2版です。

でもやっぱり和英も時々使います。英和/和英辞典は母のを拝借したっきりですがこれは英和は4版、和英は3版で1983年の発行なので、気が付けばもう23年も昔の辞書です!そろそろ新しいのを買ってもいいのでは…更に同じく母から拝借しっぱなしのコンサイス英英辞典というのもありますがこれも3版、なんと昭和45年刊とある!1970年ですな!私より年寄りとは今知った…。しかしこう考えると辞典って実に丁寧に作られていますね。あんまり古びてないもん…というか使っていないのか?

インターネットの国語辞典も使用するようになり段々と辞典を使わなくなっている世の中ですが、やはり辞典を使いこなすのは学問の基礎中の基礎。第1王子にも三省堂の小学生用の国語辞典を買っておりますが、国語辞典は全ての辞典の基礎だと信じております。国語辞典が使いこなせなければ英和辞典は絶対に使えるようにならない。というのが私の説です。もう5年生になった第1王子には、何か質問されるとまず辞書を使ってみるように、と指導するようにしております。

この新明解国語辞典は 『新明さん』 と呼ばれるほど、辞書マニア?の間では人気の辞書だそうで、面白い語句を集めたファンサイトもあります。そちらから少し拝借してきました。

不思議の国のアリス*ルイス・キャロル

img20060314.jpgキャロル自身がアリスに語り聞かせる口調をそのまま文章にした、永遠の少女たちと彼女を守りたいと願う永遠の少年たちに捧げる、村山由佳による新訳。 『ムーミン』 で知られるトーベ・ヤンソンが描いた挿絵であるフィンランド版アリスの邦訳、40年の時を経て初公開。 

久々に衝動買いをしてしまいました。まだ未読ですが、この本の存在をぜひとも皆さんに知って欲しくて記事をUPしてしまいます(笑)。

ルイス・キャロルの 『不思議の国のアリス』 は誰もが知るファンタジーですが、その挿絵と言えば多くの方がジョン・テニエルのものを思い浮かべると思います。これはなんと、本国では絶版となったあのムーミンの作者、トーベ・ヤンソンが描いたフィンランド版の邦訳版です。ヤンソンファンの声が高まって邦訳が生まれ、復刊した作品なのです。

img20060316.png本の随所にヤンソンの描く、アリスの迷い込んだ不思議の世界。何となく頼りなさげなアリス、こわーいチシャ猫、そしてトランプ達の目が、ヤンソンの絵だ!と嬉しくなっちゃいます。

評価:(挿絵だけでも即買い!)

こどものとも定期購読

img20060314.jpgこどものとも4月号 なかのひろたか 『ぞうくんのおおかぜさんぽ』
こどものとも定期購読を再開しました。やっぱり第2王子もお世話になるのはこどものとも。それに今年のラインナップを見ると、往年のキャラクターの新作が続々登場予定、とあればやはり確実に手に入れずばなるまいっ。と申し込んで来ました。

第2王子も3歳8ヶ月になり、ようやくお話を楽しむことができるようになった、というのも購読再開した理由としては大きいですね。4月号は懐かしのなかのひろたか 『ぞうくんのさんぽ』 シリーズ第3作目。なかのひろたかが絵だけではなく字も 『描いた』 作品です。そうです、このシリーズは文字もなかのさんが描いています。そこも温かみがあっていいですね。

折込のリーフレットも毎回楽しみの一つなのですが、それによればぞうくんシリーズに出てくる友達にはちゃんと 『誰が誰を一番心配しているか』 という友情関係があるとか。『飛ばされる時、ぞうくんや友達の目線を見てみて下さい。』 ってへぇー。って感じです(笑)。

子どもはぞうやきりんなど大きな動物が好きですね。なんでかな。

評価:(5つ満点)

おじいさんがかぶをうえました

img20060218.jpg 1956年に創刊され2006年3月号で50周年、通巻600号を数える月刊絵本 『こどものとも』 。昔話、動物の絵本などジャンル別紹介や作家別のページ、絵本誕生の秘話、『こどものとも』 『こどものとも年中版』 803作品の表紙とあらすじなどを収録した創刊50周年記念出版。 題名は50年前に植えた小さな苗がたくさんの人々に育てられ大きな実を結んだことを、人気作品 『おおきなかぶ』 から命名。

往年のこどものともファンの私としては、この本が自分の手元にあることが本当に嬉しいです(義妹からの誕生日プレゼントでした)。こどものとも50周年の歩みが書かれているこの大判の本、持つだけでも重いですがその重みが余計にこどものともの歴史を感じさせ、嬉しくなります。

img20060312.jpgこれまでのこどものともの歴史を、テーマごと、キャラクターごとに振り返るページ、多くの絵本作家、画家さんのインタビューページなど見ごたえ十分ですが、何よりも嬉しいのは巻末にある、これまでの600号を数える 『こどものとも』 と姉妹誌である 『こどものとも年中版』 全巻の表紙とあらすじが一堂に会しているところですね。これだけでも見ごたえ十分!価値があります。

こうして見ていると、あの絵本もこの絵本も最初はこどものともとして発行されたんだなぁ、と知りしみじみしてしまいます。しばらく休んでいたこどものとも購入も今年、再開しました。第2王子もお話をよく聞ける年齢になったし、何よりやはり、大好きなキャラクター達の新作にいち早く出会えるのが嬉しい!最近は定期購入をしなくてもこどものともが店頭に並ぶことも多くなりました、良かったら好きな本だけでも手にとって見て欲しいです。

これからも良質な絵本を、福音館書店には期待しています。

評価:(マニアなアナタに)

ジス・イズ・アイルランド/ヴェニス

img20060225.jpgミロスラフ・サセックによる、『ジス・イズ』 シリーズの復刻版。1964年初版の 『アイルランド』 、1961年初版の 『ヴェニス』 。いずれも著者が実際に世界各国の都市を旅しながら描いたとされる、1950〜60年代の様子が見えて楽しい一冊。巻末には現在である2005年との違いを解説。

【ジス・イズ・アイルランド】
アイルランド。イギリスとの長い戦いの歴史しか知りませんでしたが、そこは緑の多い美しい島だそうです。しかし厳しい自然環境から 『人よりも牛が多く暮らす土地』 と言われ、多くの侵略戦争と2度の深刻な飢饉による過疎化を乗り越えて、人々は暮らしているそうです。

アイルランドのシンボルは、多くのキリスト教(カトリック、プロテスタント)の教会、ハープ、気まぐれな天気、小さな妖精、そして三つ葉(クローバー)のマーク。またアイリッシュウィスキー、アイリッシュコーヒー、ギネスビールなど嗜好品でも有名です。アイリッシュパブ、と呼ばれるパブのスタイルが確立したのもアイルランド。しかし多くのアイリッシュ人は禁酒主義であり、パブでもソフトドリンクだけしか飲まない人も多いとか。

評価:(5つ満点)

ニート*糸山秋子

neet.jpgどうでもいいって言ったら、この世の中本当に何もかもどうでもいいわけで、それがキミの思想そのものでもあった。ニートとなった元彼の面倒をみることとなった私。なぜか生きにくい現代を生きる人々を描写した短編集。初出 『i feel』 『野性時代』 『新潮』 。
〈糸山秋子〉『イッツ・オンリー・トーク』 で文学界新人賞、『袋小路の男』 で川端康成文学賞、『海の仙人』 で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞、『沖で待つ』 で第134回芥川賞受賞。
(収録作品)ニート/ベル・エポック/2+1/へたれ/愛なんかいらねー


候補に何度も上がりながら受賞を逃していた(という言い方が適当かどうか不明ですが)芥川賞を先日受賞したことで記憶に新しい糸山秋子氏、『糸糸』 山秋子、と書くのが正しいのですが、この 『糸2つ』 の漢字は機種依存文字ですので記載ができません。オンライン書店でも 『糸山秋子』となっております。

という前置きはいいとして、短編を5篇入れておりますが…うーん。まぁ読まなくても可。ですね。一番良かったのは 『ベル・エポック』 ですね。親友と思っていた彼女にも、自分に言いたくない新しい未来があるのだと、そしてそれを受容するのが本当の友情だと自分は思う。という内容。潔いですな。私ならブツブツ言っちゃいそうだけど。

表題の 『ニート』 という題に惹かれてこの本を読んだわけですが、『ニート』 とその続編にあたる 『2+1』 どちらもあまり共感できる部分がありません…ということで私はニートにはなれそうもない、と思ってちょっとホッとしたりしなかったり(?)。あまりにも自己肯定が過ぎるとニートになるのか?自分だけが善で他者が全て悪と思うとそうなってしまうのか?それともそんなことは考えないからニートとなってしまうのか?

いずれにしてもニートはニートであることを選択している、という内容が書いてありますが、やっぱりそうは思えないのでありました。

評価:(5つ満点)

この本が、世界に存在することに*角田光代

img20060205.jpg本への愛情をこめて角田光代が描く短編集。一冊一冊の本に、それらと出会い通過して行った人々の物語がある。『一冊の本がもたらす物語』 9つの短編を収録。
(角田光代)1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。『幸福な遊戯』で海燕新人文学賞、『まどろむ夜のUFO』 で野間文芸新人賞、『ぼくはきみのおにいさん』 で坪田譲治文学賞、『キッドナップ・ツアー』で産経児童出版文化賞フジテレビ賞及び路傍の石文学賞を受賞、『空中庭園』 で婦人公論文芸賞、『対岸の彼女』で第132回直木賞を受賞。
(収録作品)旅する本/だれか/手紙/彼と私の本棚/不幸の種/引き出しの奥/ミツザワ書店/さがしもの/初バレンタイン/あとがきエッセイ 交際履歴


最近の角田光代は題がいい。『この本が、世界に存在することに』 この 『、』 も大事ですよ。もしこの本に出会わなかったら私は今、どうしていた?といういくつかのストーリーを収録した短編集。短編集というよりむしろ、作者自身の体験を綴ったエッセイのような雰囲気を持つ本です。

さてどれもどこかで読んだような…と思っていたら、私の愛読誌ダ・ヴィンチの誌上またはWebダ・ヴィンチで読んだものがほとんどでした。題にある通りどの短編もテーマは 『本』 。一冊の本の上を多くの旅人が通り過ぎていくという 『だれか』 は良かったです。

また 『彼と私の本棚』 もちょっと来た。本の趣味が似通っていて、2人で暮らし始めた頃同じ本が本棚に何冊も2冊ずつ並び、恋人と 『一冊、処分しちゃおうか?』 と笑いあった日々を、今別れるために部屋を出て行く自分が反芻しているシーン。じーんと来る。こういう恋人がいたら別れる時は確かにつらいだろうなぁ。

評価:(装丁が素晴しい)
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急にアクセス数が増えていて、自分でもビビリ…(笑)。10/10でブログ開設10周年!日付が追いつくよう頑張ります。
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プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
兼業主婦
趣味:
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