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読書と映画と観劇と

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裁判長!ここは懲役4年でどうすか

saibancho.jpg美人プロデューサーから依頼された愛と感動の裁判映画の脚本を書くため、三流ライターのタモツは生まれて初めて裁判所に足を踏みいれる。トンデモ事件の傍聴を繰り返すうちに傍聴マニアらと親しくなり、マニアのアイドル美人検事マリリンともお近づきになるチャンスが。マリリンに人の裁判をおもしろがっているだけだとなじられたタモツは傍聴マニアらと共にある冤罪事件を支援することとなるが。原作 北尾トロ。主題歌 バービーボーイズ  『ごめんなさい』 。

トロさんのファンである私は行きましたよ。バナナマンの活躍する映画です(笑)。バービーボーイズの歌も懐かしく、嬉しいです。正直映画というよりTVの2時間ドラマみたいな感じなのですが、それはそれでいいと思います。トロさんが傍聴をする理由として挙げているのは

傍聴により裁判が密室で行われないよう、監視する。裁判に関わる検察、弁護人、そして裁判官が裁判に対して手ヌキしないよう、抑制力となる。

なのだそうです。そのテーマがしっかり盛り込まれた作品に仕上がっています。もちろんそれだけではなく、途中からタモツが巻き込まれる冤罪事件の支援、このラストの展開がまたいいですね!最後に爆笑してしまう映画に仕上がってます。

裁判に興味のある方はもちろん、裁判なんて縁がないと思っているとある日突然裁判所に呼び出されないとも限らない今のこの時代、ぜひ一度見てくださいね。

評価:(5つ満点)

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オーケストラ!

orchestra.png1980年ロシア ボリショイ交響楽団から多くのユダヤ人が連行されそれに反対した天才指揮者のアンドレイも楽団を解雇されてしまう。アンドレイはいつか復職する日を夢見て30年にもわたり劇場清掃員として働いていたがある日パリのシャトレ座から送られてきた出演依頼を見つけ偽のオーケストラを結成することを思いつく。

ロシア語が飛び交う映画ですが、フランス映画です。フランス風のギャグが満載なのでロシアの人観たら怒らないかな?と思ったり。

全然上記のようなストーリー内容を把握しないで観に行ったら、最初のうちは意味がよく分かりませんでした。ユダヤ人が連行されたことに反対して解雇された、なんてシーンは最初は全く出てこないから、なんでなんで?と思っているうちにややウトウトしちゃって…ダメじゃん(笑)。

やや単調な部分も多いのですが、最後にオーケストラに奇跡が起こるシーンはやっぱり観ていていいものですね。

評価:(5つ満点)

悪人

akunin.jpg小さな漁村に住む土木作業員の祐一は出会い系サイトで光代と知り合い逢瀬を重ねる。だが祐一は世間を騒がせている殺人事件の犯人だった。光代に自首を止められ2人は逃避行を開始する。殺人犯との許されぬ愛。一体誰が本当の 『悪人』 なのか。モントリオール世界映画祭最優秀女優賞(深津絵里)。原作 吉田修一。李相日監督(フラガール)作品。

いつも一人映画の私ですが、たまに友人に誘われて一緒に観ると感想を共有できて楽しいです、お誘いいつもありがとう。

童顔の妻夫木くんが悪人役なんてできるのか~というところから始まっていたので、妻夫木くんの見事な役作りにまず脱帽しました。見事です、悪人です、目つき悪いです。この映画、悪人いっぱい出てきます。満島ひかり、岡田将生の悪人ぶりもとてもいいです。柄本明は悪人ではないのですが素晴らしいです。そして友人も私も樹木希林の存在感にはただただ圧倒されました、すごいです。

それぞれの個性の強烈なぶつかり合いの中、深津絵里の演技は非常に抑えられた感じで最初は物足りないような気がしていましたが、見終わってしばらくすると彼女の抑えた演技だからこそ妻夫木や他の俳優陣がより引き立ったのかと思いました。最優秀女優賞受賞も嬉しいですね。

邦画、これからも楽しみです。吉田修一はどうもあんまり好みじゃないとずっと思ってきましたが、これは原作を読んでみたくなりました。フラガールの李相日監督もさすがですね。

評価:(邦画に期待)

東京島

tokyojimam.jpg無人島に23人の若い男と唯一の女、清子が漂着する。いつまで経っても助けは来ず、いつしかみんなは島を 『東京島』 と呼ぶようになる。ただ1人の女性として女王の如く君臨した清子だったが、仲間の1人が謎の死を遂げたことから清子を巡り人間関係が崩れ始める。 原作 桐野夏生。

ここが南の島か…ヤシの木とかないし。なんて思っていましたが、撮影は徳之島で行われたそうなのでやっぱり本物の南の島でしたね。実際はこういう感じなんですね、見たところ伊豆大島みたいな感じで八丈島の方がよっぽど南の島という雰囲気です。

清子が木村さんでは美しすぎました…もっとインパクトのある女優さんでないとダメでしたね(笑)。全般に面白かったのですが一番残念だったのは清子の夫の日記の描写がないところ。文明、文字情報の一切ない島で、唯一の文学作品?であった日記をワタナベが奪って読みふける、というところが文明から隔離された世界観を一層盛り立てていたのですが、その描写を日記から地図の裏に描いた食べ物の絵で代用しちゃって…。絵では文字情報ほどのインパクトがないんですよね。絵といってもいたずら書きみたいなのだし。

それから、フィリピンから出稼ぎに来た途中漂着した芸能グループのチキ・チータが、持ち歌であるABBAを唄わなかったところが誠に残念!ABBAの許可が得られなかったのか?ほんっとうに残念です、この 『チキ・チータ』 が物語では何よりも重要なキーワードなのに!

清子の決めゼリフ 『いつか日本に必ず帰る』 が映画では 『何がハッピーエンドかは自分で決めるわ』 に変わっており、映画としてはちょっと視点を変えたかったのかもしれませんね。ワタナベ、GM、マンタはすごく良かったです、それぞれの狂気を見事に表現してました。原作とちょっと違ってキレイなシーンも沢山あって、かえって良かったのかもしれません。

清子のエルメスのスカーフ、効いてます。

評価:(無人島にはエルメス持って)

キャタピラー

caterpillar.jpg1943年、久蔵は戦争で四肢を失い顔面が焼けただれた無残な姿で帰国した。人々から奇異の目で見られながらも、多くの勲章を手にし 『生ける軍神』 として崇められる久蔵に 『軍神の妻』 として尽くすシゲ子。やがて終戦の色が濃くなり始めた時、久蔵とシゲ子それぞれの行方は。ベルリン国際映画祭最優秀女優賞受賞(寺島しのぶ)。若松孝二監督作品。

キャタピラー:芋虫。生々しい映画でした。若松監督の作品はいずれもインパクト強大すぎます。 『実録 連合赤軍』 を観たときも思いましたが、人は平和な環境ではまともに判断できるはずのことが、そうではない環境に置かれるといとも簡単に狂ってしまうのだという事実。真正面から捉えた作品です。

観終わった直後、シゲ子が狂気に走らなかったことがやや不満に感じたのですが、しばらく経ってみるとむしろあの極限にあって正気を保ってたシゲ子こそが、恐ろしいのかもしれません。

戦争のバカバカしさの象徴として何度も婦人達の竹ヤリ訓練とバケツリレー訓練のシーンが出てきます。えんつこに入れられた軍神 久蔵、その滑稽さと哀しさがつのってきます。

戦争が終わり、それまでの正気が狂気に、そして狂気が正気に戻った描写が見事です。バケツリレーも竹ヤリ訓練も、そして軍神様もみんな狂気だったのだ。赤い着物の男が戦時中はキチガイのフリをしていたのだという描写には、レビューを観るまで気付きませんでした…。

評価:(R15ですね)

特攻野郎Aチーム

ateam.jpg軍隊屈指のメンバーを集めた特殊部隊、Aチームのメンバーが何者かの謀略により無実の罪で逮捕されら。しかし彼らは刑務所からの脱出に成功!部下たちと合流したリーダー、ハンニバルの無茶苦茶な作戦の下、自分たちの名誉を汚した黒幕に迫る。80年代に大ヒットしたアメリカ人気TVシリーズのリバイバル。

Aチームのテーマ曲を覚えていますか。あの懐かしいテーマ曲が流れると、今でも思い出しますAチーム。高校生の頃見てましたね家族で。仲の良い友人宅でも見ていたそうで、数年前にうちに遊びに来てくれたときになぜか二人とも突然Aチームのことを思い出し、盛り上がりました。

そのAチームが帰って来た!そりゃあ観に行くでしょうー!劇場は私の他はオジサンばかりでしたけど(笑)。往年のファン、集結です。それでもコングはやっぱりミスターTじゃないとダメでしょう…なんて思っていましたが、考えてみたら20年以上前のキャストでできるわけがという事実にちょっとビックリ。でもあの懐かしいテーマ曲が聞こえてきたら、Aチームが見事復活、バンザイ!

ということでストーリーうんぬんよりもAチームが再びスクリーンで観られた喜びの方がずっと勝ってしまい、ストーリー展開としてはごく普通なのですが大満足なのでした。映画の後やっぱり往年のドラマシリーズも見たくなってきた…DVD借りに行かなくちゃっ。

評価:(復活バンザイ!)

月に囚われた男

tukini.gifサムは地球で必要なエネルギー源を採掘するため、3年間の契約でたった1人で月に滞在する仕事に就く。地球との直接通信は衛星の故障で途絶え、話し相手は1台の人工知能コンピュータだけ。ついに任務終了まで2週間に迫ったある日、サムの周りで突然奇妙な出来事が起こり始める。

主人公サムの孤独感、そして憤りと諦め。狭い空間での一人芝居(+ロボット)で見事な演出。お金をかけなくても本当に映画は面白いですね。

『サム』 の人格がそれぞれ様々なところもなかなか興味深いです。ラスト、 『サム』 が 『俺たちは人間なんだ』 とロボットの相棒ガーディに言うシーンがいいですね。ロボットのガーディの妙な人間くささも面白いです、将来人工知能はここまで人間に近くなるものでしょうか?

ルナ・インダストリーの基地内に英語とハングルが混在してますが、メッセージで 『アンニョンハセヨ』 と言うシーンがありました、どうやらこの会社は韓国系企業という設定らしいです。スターウォーズでも言っていましたが、どんなにロボットの人工知能が発達してもあくまでもそれはプログラムされた内容が多様になっただけであって、やはり自分で考え判断のできる人間のする仕事には、敵わないのだそうです。だからスターウォーズではクローン兵を作ったのですね。って違う映画の話か。

B級エンタメながら、人の孤独とそれより優先される巨大な企業の利益追求について、考えさせられます。

評価:(なかなかにオススメです)

借りぐらしのアリエッティ

karigurasi.jpgイギリスの児童文学 『床下の小人たち』 をスタジオジブリがアニメ映画化。舞台を50年代のイギリスから現代の日本に移し、古い洋館の床下に暮らす14歳の小人の少女アリエッティと、その家に病気療養に来た少年との交流を描く。監督はこれまで多数のジブリ作品に携わってきたアニメーターの米林宏昌が初監督。

第2王子とジブリ映画に行きました。やはりジブリは子どもと一緒に見られる作品が一番ですね。ノートン 『床下の小人たち』 すみません未読ですが…。舞台が東京、武蔵野ということころがまたいいですね。東京は23区のきらびやかなイメージが強いですが、郊外はほとんどH市と変わりませんのよ(本当に?)。

舞台を現代に置き換えても違和感がなく、小人と小人の暮らす家の人々との心温まる交流を描けていると思いました。映像も美しいし、特に派手さはなくてもこういう落ち着いた物語が子どもにも大人にも必要なのではないでしょうか。

『借り』 と発音する時のアリエッティの家族、そのままニュアンスは 『狩り』 。狩りもとい借りに出掛けたアリエッティが初めて見る台所の大きさ、ドールハウスの美しさ、どれもよく伝わってきます。アリエッティら小人が必死に生き抜く様子、というより自分達が人より小さいこと、その文明の恩恵に頼らざるを得ないこと、敢えて 『借りて』 生きていること、それらすべての自覚が素晴らしいですね。なかなか自覚ってできないものです。

家を離れたアリエッティと家族がどこへ向かうのか、もう少し観たいと思わせて終わるのもまたいいですね。第2王子はこにょこにょしゃべりながら観ていて、途中何度か 『しーっ』 と言いました。でも夢中になって観ている様子のムスコを見るのは本当に、嬉しいものですね。

評価:(5つ満点)
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名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
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