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読書と映画と観劇と

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ディア・ドクター

deardoctor.gif医大を卒業したての研修医 相馬が田舎の村に研修医として赴任する。田舎の医療に戸惑いながらも村中の人々から神さま仏さまよりも頼りにされている医師 伊野の働きぶりにやがて共感を覚えるようになる相馬。ある時村の未亡人が病に倒れる。医師の娘を持つ彼女が願う嘘を伊野が引き受けることを決めた時、同時に伊野自身がひた隠しにしてきた大きな嘘が同時に浮かび上がってきて。西川美和監督作品。

絶賛。これぞ映画。間違いなく今年一番の映画はこれです。

俳優一人ひとりの存在感が素晴らしい、八千草薫、井川遥、そして 余貴美子 は今回ももう必見、必ず観るべし。
もちろん主演 鶴瓶さんもとてもいいのですが、今回も脇を固める人々が素晴らしく、瑛太も初めていい俳優だと分かりました。若手イケメン系ならオダジョーか瑛太だな。そして本作でもやはり 香川照之、申し分ありません。ちょっと毒のある役を今回も見事にこなしています。

ラスト直後はハッピーエンドか?と思いましたがよくよく考えてみたら逆なのでは…あのラストシーンはもしかして怖いんじゃ?と思ったら本当に怖くなってきました。この余韻がやはり、西川美和監督です。
間違いなく今年ナンバー1の映画です。

評価:(必見!)

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剱岳 点の記

tsurugidake.jpg明治39年、陸軍は国防のため日本地図の完成を急いでいた。陸軍参謀本部陸地測量部の測量手 柴崎芳太郎は日本地図最後の空白地点を埋めるため陸軍の威信にかけて剣岳の初登頂と測量を果たすよう命令を受ける。その頃創設間もない日本山岳会の小島鳥水らも海外の最新登山道具を装備して剣岳登頂を計画していた。陸軍と山岳会の登頂合戦の行く末は。

前評判がものすごく高かった本作、久々に勇んで観に行って…ちょっと外しました。テーマもすごくいいのですが、微妙に色々なところがズレているように感じましたね…なんだか残念という印象でした。

まず陸軍の測量手 柴崎を演じる浅野忠臣が本作ではイマイチでした。普段あまり感情を表に出さない浅野の演技ですが、それが効果的な場合と全くの逆効果な場合と極端なものだなぁということがしみじみ。正直この柴崎では、何を考えているのかさっぱり分からない。本当に彼は登頂したいのかい?とまで思ってしまった。山岳会というライバルに対しての感情も全く何も感じられないし、測量仲間に対しても帰りを待つ妻に対しても、全く淡泊すぎないか?あんまり感情を表に出さないのが軍人とはいえ、彼の場合はあまりにも出さなすぎ、見えなすぎで正直観ていてつまらなかった。

同様に山岳会の小島を演じる仲村トオル、彼も登山が趣味のお金持ち、という設定ならばもっとギラギラ感と表に出さないといけんでしょう!紳士的なのは慇懃なだけなのに、本当に紳士的じゃつまらないでしょ!その紳士的な態度の裏に実は先に登頂したいというギラギラした野心が見えてこないと、一体こちらも何が目的で登山しているのかさっぱり伝わってこない。

脇を固める香川照之、役所広司、鈴木砂羽らが今回も見応え十分だっただけに、もったいない感のする映画。いえ、でも自然の美しさは素晴らしいですね、ただ人物描写がねぇ。

評価:(5つ満点)

ハリーポッターと謎のプリンス

halfbloodp.jpgロンドンで3人の死喰い人が橋などを破壊しマグルの世界を恐怖に陥れていた。徐々に不穏な空気が流れる魔法界。ホグワーツに加わった新しいスラグホーン教授はヴォルデモートに関する秘密を知っているらしい。ハリーはダンブルドアの依頼で彼からその秘密を聞き出そうとするが。ハリーポッターシリーズ6作目。

ハリー達も思春期を迎えてホグワーツも恋の花盛り、の割には忍び寄る悪の気配に押しつぶされ全体的にダークすぎる色合い。楽しいホグワーツのシーンもこれで見納めだと思うとやはり悲しい。ハリーもロンもハーマイオニーもすっかり大人になっちゃって、それもまた寂しかったり。

あまりにダークなため楽しいはずのクィディッチやパーティのシーンもイマイチ盛り上がらず、謎のプリンスという存在もイマイチ盛り上がらず。今回もよくこの短い時間に原作のたくさんのエピソードを盛り込んだなと感心はするけれど、ベラトリックスが恐くて存在感アリアリなだけで、他のところはあまり見るべきところもなく。明るく楽しいシーンがほとんどないのがこんなにつらい。6作目でこうなら最終作はどうなるやら?うーん。

評価:(原作が暗すぎるのが敗因か)

スラムドッグ$ミリオネア

slumdog.gifクイズミリオネアでスラム街出身の無学の青年が全問正解を成し遂げる。なぜスラム育ちの彼がクイズの答えを知っていたのか?詐欺を疑うテレビ局から通報を受けて警察へ連れて行かれ厳しい拷問を受けるジャマール。しかし彼にはクイズに正解を出さざるを得ない壮絶な過去があったのだ。青年ジャマールの生い立ちからそこに至るまでの道のりをクイズミリオネアの設問1問ごとに追っていく。2009年アカデミー賞8部門受賞作。

構成、脚本の見事さにはひたすら拍手。非常に巧い構成の作品。冒頭からジャマールは警察で拷問を受けている、クイズで全問正解しただけなのに!電気ショックにもかけられ人権無視のインド警察に最初からショックを受ける。

物語はクイズ一問ごとに進む、果てしなく続くスラム、貧困、暴力。美しい青い空とその下に広がるスラムの対比が痛々しい。イスラム教徒への暴力から逃げたサリームとジャマールの兄弟が飛び乗った長距離列車の中でたくましく商売をしてお金を稼ぐ様子や、列車を降りた先にあったタージ・マハルで生きるためにやったインチキガイド、ホームレスの子ども達を食い物にするチンピラ達との攻防、どの社会ででもジャマールはひたすら生き抜いてきた。決してあきらめないその生命力はどこから来るのだろう?そして徐一問ごとに明らかになっていく、ジャマールの生き様とクイズの問題に正答できた理由、この構成がひたすら巧すぎる!!

それにしてもクイズミリオネアの音楽もセットもライフラインも、みんな同じなんだねー。ラストのライフラインの箇所は設定が巧すぎだけど、それもアリだなと思わせてくれるラストシーン、いいと思います。インドが舞台ということはあまり意識しなかったけどエンドロールで出演者みんながいきなり踊り始めました、ここはやっぱりインド映画だった(笑)。映画で話されている英語もイギリス訛りのインド英語、となかなか興味深かったです。


評価:(5つ満点)

天使と悪魔

angelsdemons.jpg400年前カトリックの総本山であるヴァチカンは、神の存在を脅かす科学者達を弾圧。ガリレオを中心とする科学者らは秘密結社イルミナティとして密かに活動、ヴァチカンへの復讐を誓った。イルミナティが復活を遂げ4人の枢機卿を拉致し、ローマ市内の教会で順番に殺害すると予告。ヴァチカンから協力を求められたラングドンは400年間眠るガリレオの暗号を解きヴァチカンを救うことができるのか。ダ・ヴィンチコード続編。

久々に×5、満足度120%でした、これぞ映画。
トム・ハンクスの存在感、突如現れたイルミナティの謎、1時間ごとという緊迫したリミット、何もかもがテンポよく、引き込まれていきます。殺人者の見事な技、二重三重に仕掛けられたワナ、それらを1つずつ見事に解き明かしていくラングドン教授。今回も一人大活躍ですけどね。

今回の見物はヴァチカンの宝物庫ですね何と言っても。すごいセキュリティと頑丈すぎるガラス張りの建物、その中に並ぶ宝物の数々。ホントにこんな場所がヴァチカンにあるわけ?映画のこれはセットでしょうけど、世の中知らないことが多すぎます。

ラストまで犯人が分からなかった私ですが、大ドンデンということではなく、ところどころで 『あれ?今のどういう意味?なんかおかしくないか?』 と思わせてくれる見事な構成で、犯人の策略、切れ者すぎる殺人者、そしてそれらの謎を見事に解いていくラングドン教授とのかけひきが、本当に見事でした。

ラストはなかなか衝撃的。配役も素晴らしく、久々に本当に文句なしの映画でした。必見です。

評価:(5つ満点)

GOEMON

goemon.gif1582年、天下統一を果たした織田信長はその夢目前にして家臣明智光秀の謀叛により本能寺で暗殺される。しかし信長の右腕であった豊臣秀吉が光秀を討伐、その功績をもって豊臣政権を樹立する。世は一時の平和を謳歌するも民衆の生活は一向にに楽にならない。人々は義賊 石川五右衛門の活躍に熱狂していた。ある日五右衛門が盗みに入った財宝の中に南蛮製の箱を見つける。それの箱が歴史をひっくり返す、全ての始まりだった…。五右衛門の知られざる過去、秀吉との関係を描く、ネオ・時代劇。

時代劇、という舞台設定のエンターテイメント。CASSERNをよりパワーアップさせたキリヤワールド、という謳い文句に納得の、今回も独特の世界観をCGを駆使して一層ファンタジックに作り上げている。近未来的な雰囲気の人々の装い、特に秀吉と茶々のドレスと言える着物風衣装の素晴らしさ、1点1点をもっとじっくり見たかった。

独特の世界観、奇抜で斬新な衣装、そしてヒロイズム。とくればそう、Star Warsを連想してしまった、今回のGOEMONワールド。パクリなのか…?(笑)。佐助(ゴリ)以外の出演者がみんな目をつり上げている映画で、CASSERN同様全体の映像がとても暗いのがやや気になりますが…。

それにしても今回もヒロインがなぜ、ヒロスエなんだろう?彼女を選んだ理由とは?うーん…難しい。

評価:(5つ満点)

誰も守ってくれない

daremamo.gifごく平凡な四人家族の船村家。ある日突然その一家の未成年の長男が、小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕される。東豊島署の刑事 勝浦と三島は突如その容疑者家族をマスコミや世間の目から保護するよう命じられる。容疑者家族保護マニュアルに則り船村夫妻と娘の沙織の三人は別々に保護されることになる。15歳の沙織を保護することになった勝浦。娘と同年代の彼女との関わりに戸惑いながらも二人の逃避行は始まった。二人を追うマスコミ、そして沙織の友人達。過去に傷を抱える刑事と突如嵐の中に投げ出された15歳の少女との心の交流を描く。

佐藤浩市かなり円熟してきました。もう初老の役も行けそうです。加害者の家族、というスポットを浴びにくい立場に当てた、難しい作品です、が、松田龍平がカッコイイ…カッコよすぎる。

インターネットの無法を超えた野放図状態にはひたすら驚く、というよりそうだこういう手法はできる、考えられる…と思ってしまう、その怖さ。誰もが簡単に人を弾劾できてしまうインターネット、果たしてこれがみんなが夢見てきた情報化社会のあり方、なんだろうか?

おおむね良かった作品なのですが、途中から大変気分悪くなってきて、何か朝悪い物食べたっけか…?と思ったら、なんと。何度も続くカーチェイスの場面のせいだったようです。画面に酔ったのです…ということでこの映画をご覧になる際は、三半規管の弱い方は特にご注意ください。

評価:(5つ満点)

レッドクリフ Part2

redclif2.gif曹操の元へ男装して潜入していた孫権の妹・尚香は、疫病で亡くなった兵士たちの死体が船に積まれ連合軍のいる対岸へ流されていく光景を目撃する。死体に触れた連合軍の兵士から次々と疫病が感染し、曹操の非情なやり方に周ユをはじめ連合軍は憤りを感じ、劉備軍は自軍の兵と民のために撤退を決意するが孔明はただひとり戦地に残るのだった。死線を越えたかけひき繰り広げられる頭脳戦。孔明の秘策、周ユの戦略、小喬の決断。それぞれの命運は赤壁へ。

Part1よりもずっと満足でした、尚香の活躍などは絵物語だけれど、それも映画だからアリかな、という感じです。こうした歴史スペクタクル物ではこれまで男性が主に活躍していたけれど、今回このレッドクリフでは尚香と周ユの妻 小喬(絶世の美女!)の活躍が重要なポイントを占めているところがちょっと新鮮でした。

あとはひたすらに戦闘シーンが多くややゲンナリしますが、スケールの大きいセットや殺陣、いずれもやはりエンタメとして香港映画の存在感は大きいことを再確認させてくれた作品でした。

評価:(5つ満点)
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名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
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