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読書と映画と観劇と

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チェ28歳の革命

che28.jpg1955年7月。中南米の貧しい人々を救いたいと旅を続ける医師ゲバラと独裁政権に苦しむキューバの革命を決意したカストロはメキシコで運命的に出会う。軍医として参加したはずがいつしか革命の中心的な存在に変わっていく。20世紀最大のカリスマの誕生を描く超大作。

チェは本当にいい男だったようです。冒頭本物のチェがスクリーンに出てきますが、今回チェを演じたベニチオ・デル・トロがカッコよすぎじゃないと思えるほど、本物も存在感抜群のいい男です。がっストーリーは…。

正直寝そうに…いや寝たかも、すみません。キューバ革命の意図やその経緯うんぬんよりもチェ個人の生き様、信条を語ることに重点を置いており、ひたすら民を兵に作り上げジャングルを行軍して行くチェの姿…のみです。

ごめんなさいこんな感想で。続編 『39歳別れの手紙』 がメインと思われます。

評価:(5つ満点)
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ブラインドネス

blindness.jpg交通量の多い交差点で信号待ちをしていた車が突然立ち往生する。運転手の男は目の前が真っ白になり視力を失ったと言うのだ。ようやく自宅へたどりついた男は妻に付き添われ眼科へ行くが異常は発見されない。その翌日から診察した眼科医や眼科の待合室に居合わせた人々までもが同じ症状の失明を遂げる。爆発的に感染する謎の失明。失明した人々は強制収容所へ入所させられることとなった。眼科医に付き添った妻だけがなぜか何日経っても失明せず、彼女は献身的に収容者達の面倒をみる。その間にも謎の失明は人々に広がり続け収容所はやがて食物を巡り人知の及ばない無法地帯と化していく。未知の病に翻弄される人々と互いに弱者ながら搾取を繰り返そうとするあさましい人間の欲望を、ただ一人失明を免れた女性の目を通じて描く。

新年早々暗い映画ですが…。去年も似たような 『アイアムレジェンド』 というのを観たな。今回PG12になっていますがこれはR15でいいと思います。人のあさましさ、おぞましさを見せつけられ、かなり気が滅入ります。

伊勢谷と木村佳乃が好演、2人の英語も素晴らしいです。特に木村佳乃の堂々とした演技振りは役者としての大きな成長を感じさせました。伊勢谷の役名はエンドロールによれば First blind man で木村佳乃は First blind man's wife 。そこで初めて気付いたのですが、この映画は登場人物がいずれも固有名詞で呼ばれない。映画中も誰一人として名前を呼び合わない。強制収容所という狭く隔絶した社会では、名前など意味がないということでしょうか。眼科医はドクターと呼ばれ、その妻であり本作の主人公である妻はレディと呼ばれる。

収容所内で秩序を作ろうと奔走するドクターとレディ、それが徐々に破壊されていく様、最悪の状態からの殺人、放火、そして自由。唯一人、すべてをつぶさに 【見てきた】 レディの想い。ラストの余韻もかなり怖いです。相当ゲッソリ来る内容なので体力のない時はオススメできません、ご注意。

評価:(5つ満点)

K-20 怪人二十面相・伝

k20.jpg1949年、帝都。
かつて日本のドラマでデビューした頃の金城武は、オレはスターだ!的なオーラを出しまくりだったのですが、この頃日本の映画に出ている金城は自然に溶け込んでいる感じがします。レッドクリフ(香港映画)を観た直後なので余計に感じますね、香港映画での存在感と日本映画での存在感の出し方の違い、切り替え方が見事です。

1949年、もう一つの歴史設定。第二次世界大戦を回避した日本は軍事国家として進化を遂げ、華族制度を踏襲し結果として格差社会を築いていた。警察は軍の警務局でしかも併記されているのは 【PLIZEI 警務局】ってドイツ語?軍の制服もどことなく旧ドイツ軍風だし、帝都 東京の雰囲気作りもかなり凝ってます。

今回の見どころはワイヤーアクション、ということで確かにすごいです、金城武が飛ぶ飛ぶ、松たか子も仲村トオルも飛ぶ飛ぶっ。ストーリーとしては平吉が泥棒修行をするあたりが一番面白かったですね。

明智小五郎役の仲村トオルがいつも以上にダイコン役者ぶりを発揮していますが…その理由もラストで判明します。たっぷり各人のキャラクターを楽しんでください。今回は試写会が当たりました、最後に楽しい邦画が観られていい一年でした。

評価:(5つ満点)

まぼろしの邪馬台国

yamatai.jpg家族ドラマと名女優ここにあり
招待券をもらったので喜んで行って来ました。

考古学オタクというより邪馬台国オタクの元社長が会社をクビになっても私財を投げ打ち研究を重ねる…という話なのですが、主人公は宮崎元社長に寄り添い共に歩む和子夫人なので、夫が研究に夢中になるばかり貧乏でその日子どもに食べさせるコメがないとか、労働運動に夢中になり大阪へ行ったものの戻ってきた元社員の若者とか、その辺の背景をサラッとしか描いていないのも、和子氏が夫宮崎氏とその研究を支えることのみに腐心していたことがよく分かり、逆に納得してしまいます。
この労働運動に傾倒する若者は窪塚くんでした、名前がもうすぐに出てこなかった。

行く前はこの映画は歴史スペクタクルなのかと勘違いしていましたが、観てみたらなんと家族ドラマだったことが分かりました…しかし2回ほど泣いてしまいました(笑)。

吉永小百合が30代前半(20代後半かも)からずっと和子氏を演じており、その若々しさ、初々しさがさすが名女優だ!とうなるほどでした。和子氏が徐々に年を重ねていく様、その佇まいの様子もさすがです。
なかなか見られないタイプの映画で面白かったです。

評価:(5つ満点)

WALL・E ウォーリー

fe5f1de1.jpegWALL・E 地球型ゴミ配置積載運搬機
小さい子向けのアニメーションかと思っていましたがそうでもなかったです。

5年という予定で宇宙旅行へでかけそのまま700年宇宙をさまよっていた人類。太りすぎて自力で歩けず、働きもせずテニスすら代わりにロボットがやっている世界で、地球に残されたゴミを片付けながらその生活の残骸であるオモチャや部品を集めているウォーリー。ビデオで観た映画で手をつなぐ人間に憧れており、突然現れた新型ロボット、イヴと 『手をつなぎたい』 というウォーリーの気持ちが自然に伝わってきます。

その後ウォーリーはイヴを追いかけ宇宙の旅へ…漂流中の人類と出会いついに人類を救う救世主となる!のか?
第2王子も十分楽しみましたが小~中学生にも適ではないでしょうか、オススメします。

ちなみにウォーリーとは
Waste Allocation Load Lifter Earth-Class
ゴミ 配置 積載 運搬機 地球型
だそうです、なるほど(公式HPより)。

評価:(5つ満点)

レッドクリフPart1

redcliff.jpgスターをいかにカッコよく魅せるか
香港映画とは。壮大なスケールのセットよりも、毎回驚かされるエキストラ動員数よりも、どこよりも派手なアクションシーンよりも、何よりもその特徴と言えるのは。スターをいかにスターとしてその魅力を最大限スクリーン上で表現できるか。ということではないでしょうか。と今回も改めて思ってしまいました。

とにかく香港映画とは、ストーリーよりもエキストラの数よりも派手なアクションよりも、何よりも大切なのはスターではないでしょうか。今回も2大スターであるトニーレオンと金城武の魅力満載、というよりこの2人をいかにカッコよく魅せるか、それに終始した内容です。

特にトニーレオンの威力は凄まじく、もちろんこの映画の主人公はトニーレオン演じる周ユ(機種依存文字)です。これでもかこれでもかとトニーレオンじゃなくて周ユの魅力を出しまくり、しつこすぎる(笑)くらいでトニーレオンファンなら大満足。しかしこれぞ映画のあるべき姿かもしれません。

かつて映画とはまず【スターありき】だったのが、最近の邦画はほとんどそういう傾向がありません。というのもスターそのものがいなくなったからではないでしょうか。その分最近の邦画のストーリー構成は完璧で素晴らしいのですが、逆にこういうスタイルの香港映画を観るとこれはこれで十分アリだな、と別の視点で非常に楽しんできました。

この頃香港映画と言えばチャン・イーモウの映像における美しさの追及、に慣れつつあったので、今回のようなスターありきの無骨なスタイルは新鮮です。もちろん内容は散々言っているようにまずスターが大事なので、史実として赤壁の戦いがこうであったかどうか?ということは問わないお約束でお願いします。

スターを盛り上げる脇役たちも素晴らしいです、劉備の側近である趙雲は強すぎ、飛んでくるヤリをつかんで投げ返すってできるかフツー?中村獅童も今回香港スターの仲間入り、味方3人の盾を踏み台にして空を飛ぶか?と香港映画の殺陣はやはり面白いです。

Part2でもスターの活躍(魅力)が楽しみです。

評価:(5つ満点)

容疑者Xの献身

kensin.jpgカッコよすぎのガリレオ先生
ドラマを全然観てなかったのですが映画行って来ました。
ガリレオ先生こと湯川が福山っていうのはやっぱりカッコよすぎかなとは思うけど、本作は原作にほぼ忠実な内容と構成で原作ファンとしても大満足でした。

湯川と石神が雪山に登るシーンは映画オリジナルの演出だそうですが、これがとても良かったです。石神は山登りもする男、つまり体力がある、道具類を使いこなすことができる、という証明になるわけですし。

本作の見どころはやはり、石神を演じた堤真一のうらぶれ振りと美しく影のあるバツイチ女性の松雪泰子、この2人の主役ですね。予告を見たときは 『石神が堤真一なんてカッコよすぎる!』 と憤慨していたのに、冴えない中年男の雰囲気を見事に体現し、更に徐々に噴出してくる狂気をも見事に演じきってました。松雪泰子も追い詰められた美しい隣人という難しい役にピッタリで、彼女なら納得です。

と、みんな良かったので美しすぎておよそ新米刑事らしからぬ柴崎コウが出ていても、あまり目立たず良かったです(笑)。

評価:(5つ満点)

百万円と苦虫女

nigamusionna.jpg生きる単位は百万円
深い。ひょんなことで人は社会の見えない落とし穴に落ちてしまう。姉 鈴子と弟 拓也の2人の兄弟愛、互いを思いあう気持ちが素晴らしい。同じ家に暮らしていた頃は姉をののしってばかりいた弟が本当は自分に甘えたいことを知っている姉、姉が家を出てから2人が交わす手紙、そのやりとりは鈴子の放浪と共に続いていく。

『ややこしい人間関係から逃げるため』 百万円貯まるたびに住処を変える鈴子。3つめの逗留先である地方都市で、最もややこしい人間関係の一つと言える【恋愛】を見つけてしまいそれにハマりこむ鈴子。幸せな日々が続くがやがて鈴子は恋人の裏切りを知る。その地を去る日、裏切ったはずの恋人が実は…というラストも素晴らしい。

この地方都市、大宮っぽいなーと思っていたらエンドロールでやはり大宮だった。こうして見るといいところだなぁ。映画の設定ではもう少し東京から離れた地方都市、ということになってます。

2つめの逗留先の山村も良かった。村の人々の、排他的で責任を他所に押し付けようとする激しい悪意。素朴を装いながら村の外に対して激しいまでの怒りをぶつける村人の描き方にリアリティを感じましたね。

全編を通じ蒼井優の演技力、表現力が素晴らしい。細い身体ながら骨太な存在感。ピエール瀧、森山未来も必見。またこういう映画観たい。

評価:(大満足。)
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プロフィール
名前:
DaisyAKM/菜摘
年齢:
53歳
誕生日:
1972/02/16
職業:
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